もう今から10年以上も前の話ですが大阪のとある地域で雀荘のメンバーとして働いていた時期がありました。
今回はその時の勤務内容や業務内容、普通に生きていたらまず経験しなかったであろうエピソードなどを書いていこうと思います。
あくまでメンバー(従業員)視点です。
今回も前中後編にわけて、雀荘とはどんなところなのか、どんな業務内容だったのか、何故辞めたのかなど3つぐらいにわけて書いていきます。
お客さん目線でも改めて記事を書けたら書こうとは思っています。
尚、最初にお伝えしますが以前に書いた記事の警備員関係よりも闇が深くなっています。
先に警備員に関する記事を読んだ後に、この記事を読んでいただけると、上には上というかドギツさが増して、より楽しんでいただけると思います。
少なくとも警備員の仕事は働けばちゃんと給料がもらえたという点においては間違いなく警備員がまともな仕事だったなとは思います。
また前編では雀荘とはどういったところか?
初心者でも大丈夫なのか?どういう仕組みなのかを簡単に書かせていただいているので雀荘ではどんな仕事内容があるのかを知りたい方は中編を読んでいただけると、雀荘での仕事がどういったものかがわかるかと思います。
そもそも雀荘とは
雀荘とは麻雀をするために必要な卓や牌が設置され、それぞれ店舗ごとに決められた料金を支払い遊技することのできる店舗を指します。
なのでお客さんは財布だけ持っていけば誰でも麻雀を遊戯することができます。
店舗によってはフリードリンクであったり、フードメニューも取り扱っている店舗もあります。
さすがにフードメニューがフリーという店舗は見たことがありませんが、店舗内調理であったり出前を取ってくれるスタイルであったりと様々です。
雀荘ごとの遊び方
雀荘には大きく分けて2種類の遊び方があります。
それが貸し卓とフリー卓です。
貸し卓とは?
何が違うかというと、貸し卓は店がお客さんに麻雀を遊戯する場所を提供するだけの卓です。
3人、または4人で来店し、店内の卓を1つ借りて仲間内でルールやレートを決めて好きに遊ぶ方法です。
僕が働いていた店舗は貸し卓、フリー卓両方取り扱っていたので経験がありますが、来店の際は電話にて空き卓があるのか、何人打ちでの来店かを事前にお伝えいただければ、来店までに3人打ち用のセットや4人打ち用のセットの事前準備ができましたので非常に助かりました。
4人打ちから3人打ちに変える場合は自動卓の設定や牌からマンズを抜いたり花牌を入れたりなどの準備があるので忙しい時間帯だと地味に手間だったのを覚えています。
料金は卓ごとに時間帯で設定されており、値段は忘れましたが1時間当たり1000円程度でご利用いただくことができ、フリードリンクの対象でしたので4人ならば1時間で1人250円でご利用いただくことができました。
フリー卓とは?
こちらは1人で来店いただいても大丈夫な卓で、同じように1人で来ているお客さんと卓をセッティングしお客さん同士で麻雀を遊戯していただける卓です。
また、フリーのお客さんが4人、もしくは3人揃わなくても1人か2人ならばメンバーが卓につきお客さんのお相手をさせていただく形になり、途中でお客さんが新たに来店されれば、半荘終了時にメンバーが抜け来店されたお客さんに入っていただく形になっています。
料金は店舗によって料金も支払い方も様々ですが、僕が働いていた店舗では半荘1回ごとの精算でトップ払いの400円でした。
意外と初心者や雀荘が初めてというお客さんでも遊びやすい
近年ではゲームセンターやスマホアプリでMJや麻雀格闘倶楽部、スマホアプリならば雀魂などが主流なのでしょうか、ゲームでの麻雀人口は僕が雀荘で働いていた時代よりも確実に増えている気がしますが、僕の地元では雀荘への新規来店者数がそこまで増えていないように感じます。
よく聞く声が
- 知らない人と打つのが怖い
- 点数計算が良くわからない
- ゲームで十分
この3つが多かったです。
多くの人の雀荘のイメージというと
- グラサン・パンチ・金ネックスの強面オンリーの客層
- たまに小指のないおっちゃんがいる
- 下手なことすると怒鳴られる
- タバコの煙がモックモク
- 店員さんも基本的に無愛想
少し言い過ぎな点もあるかもしれませんが、要は怖いイメージが先行しています。
これに関しては連盟や各店舗が女流プロ雀士参戦型の大会を開催したり、麻雀勉強会を店舗貸し切りで開いたりと様々な努力を行っていますが、そもそもがそんな機会があることさえ知られていないのが現状です。
2021年現在はどのような活動を行っているのかはわかりませんが、少なくとも10年以上前の頃は様々な努力が実を結んでいるようなイメージはありませんでした。
実際の雀荘はどんな感じ?
僕の店舗や何度か来店したことのある大手チェーン店でのイメージをメインで書きます。
まずメンバーは基本的にスラックスに白のカッターシャツ、ネクタイ着用です。
髪型指定はありませんでしたので、僕は当時肩甲骨ぐらいまでのロングでプリン頭でしたが胸ポケの名札にはロン毛プリンと書かれていました。
同期のメンバーも坊主頭で爽やかな風貌でしたが名札は和尚さんでした。
メンバーの髪型までとやかく言わないが、お客様に怖がられてはいけないのでそれなりの名前つけるぞ?それでいいなら好きな髪型にして来いというスタンスでした。
新規のお客さんが来店した際にも、自分の名前を名乗るのが義務付けられており
「新規さんご来店です!いらっしゃいませーロン毛プリンです!本日はフリーのご来店でよろしかったでしょうか?」
開幕出会い頭に関西芸人の漫才の出だしのような口上と胡散臭い笑顔に新規のお客さんが何を思ったのか後に常連化した時に聞くと
やべぇとこ来てもた、帰りたい
と、思った方が割と多かったです。
後に書きますが、入店1ヶ月でロン毛プリンは住職へと名前を変えることになります。
実際の接客についても、卓内ではお客さんが牌を取りやすいように気を配り、事前に点数計算が苦手と伝えていただいたお客さんと同卓または卓に入っていなくても後ろから点数を他のお客さんに申告するなどのフォローを行っていました。
なので、新規のお客さんも楽しんでいただけるようにメンバー一同精一杯気配りをし、常連のお客さんも増えていくのが楽しかったです。
お客さんに関しても、小指が無かったりややこしい人がいるということもなく、当時でよく来ていただいていたお客さんだと、大学の教授やお医者さん、自営業の方やお菓子屋さんなど一般的な職業の方が多かったです。
雀荘未経験の方が抱くような怖いお客さんが多い、点数計算がわからないから行きにくいというようなことはありませんでした。
もしもこの記事を読んで1回行ってみようかな思っていただけたならば、来店前に自分が不安に思うことを聞いてみても良いと思います。
少なくとも僕が働いていた店舗では事前に連絡いただければ、お客さんのフォローに入れる準備や卓入りの前に他のお客さんに事情の説明と了承を得て気持ち良く遊戯していただける準備ができるので助かります。
事前に問い合わせた段階で微妙な対応をされた場合(あー点数計算できないんですか?たぶん大丈夫だと思いますけどー的な対応)その店には行かないことをおススメします。
初めての雀荘で嫌な思いをすると、実際に牌を触って麻雀を楽しむ機会を失うことにもなり兼ねないので、最初は気持ちよく遊んでいただきたいからです。
勝ち負けはともかくとして。
【まとめ】雀荘は初めてでも怖がらずに行けば意外と何とかなる
今回は雀荘とはどんなところかという事に軸をおいて書きましたが、知らないとどんなところであっても入りにくいのは雀荘に限らず、ちょっとした小料理屋であったり色々なパターンで存在しますが、興味があるのならば勇気を出して飛び込んでしまえば意外と大丈夫です。
雀荘も、入ってみて雰囲気が気に入らなければ半荘1回か2回打って、終わって帰れば良いだけの話です。
ここでご理解いただきたいのは、お客さんの態度が悪い、店の雰囲気が嫌というのは店舗やメンバーの責任です。
- 例えば点棒を渡す際に投げる
- 人の上りに文句をつける
- そもそもの卓上マナーが悪い
- 三味線を平気で引いたり口での妨害が過ぎる
これはお客さんに注意ができない店側の責任ですので、別の店舗を探すことをおススメします。
逆にアホ程負けた、クソみたいな店だ、2度と行くか。
これは間違いです。
過去にそういったお客さんを何人も見てきましたが、勝てないのは自分の実力であり、パチンコ・パチスロと違い人と人の勝負ですので当然誰かが勝てば、誰かが負けます。
麻雀を楽しむお客さんは、負けっぷりも大事にします。
負けたことにぶつくさ言わず、なぜ負けたのかをキチンと考えたり、負けたけど楽しめたことを口にしたり態度に出してお帰りいただけます。
そういったお客さんは卓を囲んでいても、点棒の移動に喜んだり悔しがることはあっても、怒ったり拗ねたりはしません。
そういったお客さんは他のお客さんはもちろんメンバーからの受けもいいので皆が楽しく遊べる空間を作れます。
もしも初めての雀荘で対戦相手が負けて不貞腐れるようなお客さんであった場合、打ってて嫌な気持ちになると思いますので、自分はそうならないように心がける、それだけで雀荘で楽しむ能力を持っていることになります。
勝てるに越したことはありませんが、正直世の中には化け物かな?と言えるような相手がマジで腐るほどいます。
麻雀を運のゲームと捉えているうちはマジで勝てないレベルの相手がゴロゴロいるので雀荘は楽しいです。
そういう相手は得てして、麻雀を卓で囲む者全員での遊びだと理解していることが多いので、麻雀を楽しむ、強くなるコツはそういった心構えだと思います。
今回はそんな綺麗ごとを書きましたが、次からはメンバー視点での闇をメインに書いていきますので、興味があればぜひ読んでみてください。
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