警備員という仕事に就いて警備員ってなんだろう?と、わからなくなった仕事内容!(警備員中編)

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機械警備業務を経験した

前回の記事で警備員になるまでの経緯と、驚きの労働時間とお賃金をご紹介させていただきましたが、今回は仕事内容についてできるだけ面白おかしくご紹介したいと思いますが、文章の端々に当時の記憶が蘇り、地獄みたいに暗い感情が飛び出してしまう可能性があることを予めご了承ください。

前回の記事を読んでいなくて、そもそも機械警備とはなんぞや?という方は前回の記事のリンクを貼っておきますので、1度読んでいただけると楽しく記事を読んでいただける……ということはないかもしれませんがブログのアクセス数が増えて僕が喜びます。

前編はこちら

後編はこちら

で、前回も言いましたが、あくまで地域の小さな警備会社での話であり、大手警備会社に関しましてはキチンと福利厚生や労働環境が整っていますので、業界全てがそうというわけではないことをご了承ください。

また、一部の仕事内容に関しては一般の方に知れ渡っていないような内容も含まれていますので、ぼかしにぼかして表現することがあります。

もしかすると、頭に?マークが浮かぶような表現があるかもしれませんが、僕も身バレや怒られるのが怖いのでご了承ください。

それでは、1つずつ説明していきます。

これも警備員の仕事?意外と幅広かった業務内容

前回の記事でも書いたように、警備機械を設置した施設への駆けつけ業務、まずこれが主な仕事ですが、他にも色々あります。

  • カメラを設置した施設の入室、退室管理
  • 警備会社から派遣された立体駐車場への売上金回収と夜間金庫への投函
  • 契約先施設の定期巡回(深夜時間含む)
  • コインパーキングで出庫できなくなった車両の手動出庫駆けつけ
  • ライフライン関係のかなり有名な会社から、顧客の住居に赴きライフラインのアレを使えるように現地で機械操作
  • とあるお金を預けたり出したりする機械のトラブルがあった場合、その機械を設置している会社から依頼を受けトラブル対応
  • 山奥の集落に住んでいるお年寄りの家に設置された緊急通報装置の電池交換
  • 年末年始、港に置いてるトラックのパーツやガソリンが盗難に遭っていないかの見回り業務

ざっくりと、思い出せる範囲でこれだけでてきました。

近年のコンビニエンスストアも業務内容の多重化が叫ばれていますが、世の中サービス業の品質や多様性が問われている中で、顧客の財産や安全安心を守る警備員にも同じようなことが言えます。

あらゆるサービスを顧客に提供し、安心して生活していただけるよう創意工夫を凝らし、ありとあらゆるサービスを提供、提案してきました。

お客様には……

お願いですからその気持ちの10分の1でもいいから、現場の警備員にも回してほしかったです。

さて、本当ならば1つ1つ細かく丁寧に嫌だったこと、辛かったこと、しんどかったこと、辞めたいと思ったことを説明したいところですが、あんまり詳しく説明すると、身バレや怒られる可能性が出てくるので、特に思い出深いものだけ解説して、あとはなんとなく雰囲気で察してもらえそうなものを、いかに辛く、辞めようと思ったかを点数をつけて解説します。

カメラを設置した施設の入室、退室管理(辞めたい度10/100)日勤夜勤共通

これはもう読んで字のごとく、カメラ越しに従業員さんの顔と名前を確認し、出入り口のカギを遠隔操作し、入れたり出したりです。

画質が鬼のように荒く、挙句の果てに活舌が錆びたネジのように悪い従業員さんには前半苦労させられましたが、後半は声だけで判別していました、サガシタさんとサダシタさんは鬼門でしたね。名前何とかなりませんかと聞きたくなりました。

警備会社から派遣された立体駐車場への売上金回収と夜間金庫への投函(辞めたい度5/100)夜勤限定

これはお金が絡んでいたので、よほど出動が立て込んでいなければ2人1組で行うルールでした。

でしたというぐらいなので、当たり前みたいに1人で行かされましたが、ボチボチ羽を伸ばせたので嫌いではありませんでした。

最悪だったのはお金を持ったまま現場に行かされたときでしょうか。

持ち物

  • 100手前ぐらいある、顧客の物件鍵
  • 20万くらい入ったボロイ布袋

しかもお金の投函時間は大体決まっていたのでスピーディな対応が求められていました。

行き先は、不法侵入しようとしているガチの犯罪者がいるかもしれない顧客物件です。

顧客の安全もそうですが、僕も1人の人間であることをぜひ思い出していただきたい。

とはいえ、基本は気楽にお金を受け取って夜間金庫にポイッ程度だったので気楽でした。

契約先施設の定期巡回(辞めたい度45/100)夜勤限定

夜間のスーパーに長期に無断駐車していないかの見回りや、施設内の巡回を行い、異状なければ報告書を書いて終わりの簡単なお仕事ですが、これで仮眠時間は大体飛びます。

他の出動と重なろうものなら、仮眠時間?甘えるな走れ状態です。

一番印象に残っているのは他の隊員が駐車場内で自ら天に還る行為に及んでいる車を発見したという報告でしょうか。救急車で運ばれていったそうですが、その後どうなったかの報告は受けていませんし聞きたくもありませんでした。

夜間巡回の地域に当たった時は仮眠時間が取れないのが確定したので本当に嫌だったかというとそうでもなく、いっそ諦めがついたのでそれはそれでよかったです。

この思考がすでに頭のネジが緩んでいたのだろうなと、今では思います。

コインパーキングで出庫できなくなった車両の手動出庫駆けつけ(辞めたい度80/100)日勤夜勤共通

本気で嫌でしたね。これに関しては今でも黒い感情が駄々洩れになるレベルです。

まずはコインパーキングで出られなくなるというのがどういうことかをご説明します。

基本コインパーキングは、タイヤの前にフラップ板をかませるロック式と出入り口にバーがあるゲート式に分かれます。

特に多かったのがロック式でした。

  • 雨の日に濡れた札を機械に入れ詰まって出られない
  • 別の車室の料金を払ってしまった
  • お金を払ったのに板が下りない

この3つが多かったです。

まず1つ目のお札が濡れて機械が詰まった、出られない。

まぁまぁまぁまぁ、雨ですし?お札が濡れてしまうのも仕方がないです。これに関しては機械を開けてお札取り出して返して別の札かコインで出てもらって終わりです。

2つ目、別の車室のお金を払ってしまった。

これに関しては、警備員は緊急出庫対応しかできないので、ほとんどが現場に向かう途中でキャンセルがほとんどでした、自分の車を止めた場所ぐらい把握しましょうと、言いたいところですが、管理が行き届いていない駐車場ですと、車室番号が見にくいところもあるので事前に確認しましょう。

で、3つ目。これは現場に向かうまでに、払う車室を間違えたとかその辺を本気で願いました。

大体はフラップ版の可動部分の動作不良なのですが、大体この手の出動は夜間である場合がほとんどなので純粋に暗くてパーツが見ずらいので嫌でした。

で、3つ目が特にそうなのですが、駐車場対応の何が嫌かというと、大体3件に1件ぐらいの割合でお客さんが激おこなんですよね。

さらにそれぞれのお客さんがみんなどっかでリンクいてるんですか?ってぐらいの頻度で言われるのが

激おこお客様
激おこお客様

待っていた間に料金加算されたじゃないの!その分まで払えって言うの!?

警備員
警備員

申し訳ございません、我々も出庫対応での出動となりますので、お支払いしてもらうしかありません。明日の9時以降であれば管理会社に電話が繋がりますのでそこでオペレーターとお話してもらうしか我々もどうしようもないんですよ……

このやり取りで済めばマシな方です。

お客様が怒る気持ちもわかるんですよ、てかふつうは怒る。

でも出庫対応に駆けつけた警備員にできることってマジで車を出庫させる以外ないんですよね。

気の弱い隊員は会社に内緒で自腹で払っていたという事例もありましたが、ただでさえ薄給なのにそこまでするつもりもなかった僕はお客様が納得するまで上記のやり取りを繰り返していました。

ひどい場合には110番通報したこともあります。

さらにさらに、最悪なのが代行&酔っ払い客のコンボですね。

酔っ払い客は理屈の通らない暴言を吐いてくるし、代行のおっちゃんはスヌーズを解除できないアラームレベルで早くしろの1点張り。

機動隊員の乗っていた車を酔っ払い客に蹴られたので、これも110番通報でした。

他にも、コインパーキングごとに精算機の形が違うのですが、当然鍵の形も開錠方法も違うわけで、各駐車場ごとに開け方締め方のマニュアルがあったレベルです。

勝手に管理会社にパスワード変えられていた時は

本気でこんなんなりました。

手からビーム出せたら管理会社に向けて破ぁぁぁっしたいと思うぐらい。

だって、お客さん待ってるのに、精算の機械開かないときたら焦りますよ……

そんなわけで、これが2番目に嫌でした。頻度も割と多いんですよ……田舎なのに

ライフライン関係のちょっとぼかすアレ(辞めたい度50/100)

生活に必須なアレを、引っ越しだったりお金払ってなくて止められていたりと色々な事情の方のおうちまで行って、機械をチョコチョコっとしてライフラインをパってする仕事。

これはマジで警備員の仕事なのか?と、思った仕事NO1

警備員の服着たやつが来て

警備員
警備員

すいませーん、ライフラインの開通したいんですけどー敷地内入らせてもらっていいですかー?

お客さんめっちゃ不審がる

そら、水道でも電気でもガスでも、それぞれの会社から作業員さんくるのにいきなり警備員みたいな恰好したやつが来たらまず不審に思いますわな。

現に警察呼ばれたこともあります。

挙句の果てにライフラインのうちの一つのアレの委託で来ましたって説明できないんですよね、何故か。

そういう取り決めになっていたらしいんですけど、詳しい事情は末端の警備員まで回ってきませんでした。

しかも本気の一般ご家庭で、警備装置入れるようなお金持ちでも、会計とか弁護士とかの事務所でない一般家屋。

委託元から送られてきた情報を基に、ゼンリン地図で家を探すことから始まります。

しかも依頼が来てから一定時間内に達成できなければキャンセル扱いになるので、次から次へとくる依頼を時間ごとに仕分け、判断して未知の土地を廻らなければならないサバイバル。

もれなく近隣住人から通報されるおまけ付き。

警備員とは何だったかと、本気で考えた業務内容でした。

とあるお金を預けたり出したりする機械のトラブルがあった場合、その機会を設置している会社から依頼を受けトラブル対応(辞めたい度70/100)日勤限定

駐車場の上位版ですね。

カード入れたらお金入れたり出したりできる魔法の機械のトラブルをどうにかするお仕事。

お客さん怒ってることはほとんどないのですが、とりあえず報告関係が徹底していて細かく、面倒くさい。

大金がかかっているので当然ですが、機械自体の仕組みもややこしく、オペレーターの指示もザックリ。

最悪だったのは、お金をおろそうとしたお客さんが、事情で1時間ほど離れられるとの事で、30万ポケットにしまい、その機械の前で立ち、お客さん待ち。

しかも、その間はその機械が使えないので、来るお客さん全員に今使えない旨の説明。

お客さん
お客さん

いつ使えるようになりますか?

知らんがな

と、言うこともできないので、適当に誤魔化す以外に方法はありませんでした。

お客さんがお金おろしたけど出てこなく、1時間ほどどっか行ったから帰ってくるの待ってます。

言えるわけがない

大金&複雑な機械&細かな報告とその後の報告書作成が本当に嫌でした。

山奥の集落に住んでいるお年寄りの家に設置された緊急通報装置の電池交換(辞めたい度0/100)日勤限定

電池ぐらい自分で変えてくださいよと思いましたが、高齢者の方が顧客でしたのでわからないことが多い、となると現地に行って機械の電池を交換するだけです。

これに関してはほぼ1日仕事でいくつものおうちを回るのですが、ドライブしながらおじいちゃん、おばあちゃんと話するだけでしたので非常に楽でした。

ガードレールもない細い崖路を走らされたときは頭の中でユーロビートが流れてきましたが、それ以外は特に嫌なこともない、最高の時間でした。

年末年始、港に置いてるトラックのパーツやガソリンが盗難に遭っていないかの見回り業務(辞めたい度100/100)

寒風吹きすさぶ港で、トラックの見回りをしながら聞く除夜の鐘は別格でした(白目)

しかも夜間定期的に巡回しなければならなかったので仮眠時間もとれず、年明けに俺はいったい何をしてるんだろうと、本気で涙目になりました。

業務内容としては特筆することもなく、難しいこともないのですが、年末年始というシチュエーションと寒さと除夜の鐘が適度にいい雰囲気を作ってくれました。

心が弱っている時ならばマジで泣いていたかもしれません。

まとめ

さて、今回は特に記憶に残っている仕事内容を書いてみましたが、どうでしょうか?

当時はこれが普通と思っていたのですが、いったん離れてみたらまぁまぁおかしい気がしないでもないですが、この業界では普通だったのでしょうか?

とりあえず僕には向いているとは言えない仕事でした。

夜のスーパーの巡回とかは楽しかったのですが、最初の1か月だけでしたね。猫が入り込んで毎晩センサーにかかった時は動物愛護の精神はマッハで消し飛びました。

リアルに「駆逐してやる……」な気持ちで仕事に挑んだのは後にも先にもこの時だけでしょう。

あとはそうですね、夜間に火事が発生して、その施設の管理者の方が消防は呼ばないでほしいと言われて、その施設の職員さんと消火活動したこともありました。

気分はめ組の大吾とか消防士気分でしたが、入社1か月でこの洗礼を受けたので割と早い段階で頭のネジは飛びかけていたのかもしれません。

後は、出動先でリアルにドアぶち抜かれていたりとかいろいろなことがありましたが、この辺は警備員の仕事の範疇なので良しとします。

結局今回も24時間勤務の事や車で車に突っ込んだお話はできませんでしたが、次回こそ書けたらいいなと思っています。

なんせ、1つ1つの密度が濃いのでどうしてもそこに辿り着くまでに色々な辛い思い出が出てくるんですよね……

そんなわけで今回は特に記憶に残っていた仕事内容を書いてみました。

次回で警備員の仕事シリーズは全部書けると思いますが、何かまた思い出したら完結が遠くなります。

本当に、そのレベルで色々あったのです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事を読んで何が得られるかと言えば、何て答えられませんが楽しく読んでいただけたら嬉しいです。

それではまた次回。

おまけ

辞める決意をしたのが、もともとセルフのガソリンスタンドに配属希望だったので、人事の人に「定員の空きは出ましたか?」と、聞いたら「面白い冗談言うなぁ(笑)」と、返されたことです。

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