警備員シリーズ中編です。前編では入社のきっかけ・給料・勤務時間の実態を書きました。
→ 前編:給料・勤務時間の実態 → 後編:36時間勤務で事故を起こして転職した話
今回は実際の業務内容を「辞めたい度」採点つきで全部語ります。
文章の端々に当時の記憶が蘇り、地獄みたいな感情が飛び出すかもしれませんが、笑い話として読んでもらえたら幸いです。
この記事でわかること
- 機械警備員の実際の業務内容(思ったより多種多様)
- 各業務の「辞めたい度」リアル採点
- 警備員として働いて特に印象に残っている出来事
- 警備員に向いている人・向いていない人
機械警備員の業務内容一覧
まず全部並べます。
| 業務内容 | 辞めたい度 |
|---|---|
| カメラ施設の入退室管理 | 10/100 |
| 立体駐車場の売上金回収・夜間金庫投函 | 5/100 |
| 契約先施設の定期巡回 | 45/100 |
| コインパーキング出庫対応 | 80/100 |
| ライフライン系の謎の出動 | 50/100 |
| 現金機械のトラブル対応 | 70/100 |
| 山奥のお年寄り宅の緊急装置電池交換 | 0/100 |
| 年末年始・港のトラック見回り | 100/100 |
では1つずつ語ります。
カメラ施設の入退室管理(辞めたい度:10/100)
カメラ越しに従業員の顔と名前を確認して、遠隔でドアのカギを開閉する仕事です。
最初は画質が鬼のように荒くて苦労しましたが、後半は声だけで判別できるようになりました。サガシタさんとサダシタさんだけは最後まで鬼門でした。
立体駐車場の売上金回収・夜間金庫投函(辞めたい度:5/100)
ルール上は2人1組のはずが当たり前のように1人で行かされました。持ち物は「100近くある顧客の物件鍵」と「20万円入ったボロい布袋」。行き先は不法侵入者がいるかもしれない顧客物件です。
筆者も1人の人間であることをぜひ思い出してほしかったですが、基本は気楽な業務だったので辞めたい度は低めです。
契約先施設の定期巡回(辞めたい度:45/100)
夜間のスーパーなどの施設内を巡回して異常がなければ報告書を書いて終わり、という単純な仕事ですが、これで仮眠時間が確実に飛びます。他の出動と重なると「仮眠?甘えるな走れ」状態です。
印象に残っているのは、別の隊員が巡回中の駐車場で車内で意識を失っている人を発見したという報告。救急車で運ばれましたが、その後の報告は受けていません。受けたくもありませんでした。
コインパーキング出庫対応(辞めたい度:80/100)
これが2番目に嫌でした。今でも黒い感情が駄々洩れになるレベルです。
主なトラブルは3パターンです。
- 濡れたお札が詰まって出られない
- 別の車室の料金を払ってしまった
- お金を払ったのにフラップ板が下りない
出庫対応に駆けつけた警備員にできることは車を出庫させること以外ないのに、3件に1件くらいの割合でお客さんが激おこ状態で待っています。
「待っていた間に料金が加算されたじゃないの!その分まで払えって言うの!?」
何十回このやり取りをしたかわかりません。最終的には110番通報したこともあります。酔っ払い客に車を蹴られたことも。
さらに各駐車場ごとに精算機の形と鍵が違うので、各駐車場のマニュアルを覚える必要があります。管理会社に勝手にパスワードを変えられていてお客さんを待たせながら開錠できない地獄を経験した時は手からビームが出るかと思いました。
ライフライン系の謎の出動(辞めたい度:50/100)
生活に必須なアレ(水道か電気かガスかあえてぼかします)を、引越しや未払いなどの事情がある一般家庭まで行って機械操作して復旧させる仕事です。
これが警備員の仕事なのか?と思った業務NO.1です。
警備員の格好をしたやつが突然一般家庭に来て「ライフラインの開通したいんですけど」と言う。当然不審がられます。現に警察を呼ばれたこともあります。しかも委託元を明かせないという謎のルール付きで。
依頼が来てから一定時間内に達成できなければキャンセル扱い、次々と来る依頼をゼンリン地図で場所を探しながらこなすサバイバル。近隣住人から通報されるおまけ付き。
現金機械のトラブル対応(辞めたい度:70/100)
ATMのトラブル対応に近いイメージです(詳細はぼかします)。
最悪だったのは、お金をおろそうとしたお客さんが1時間ほど離れると言って30万円を受け取り、その機械の前で立ちながら別のお客さんの「いつ使えるようになりますか?」という質問に適当に誤魔化し続けた時です。
「お客さんがお金おろしたけど出てこなくて、1時間ほどどっか行ったから帰ってくるの待ってます」とは言えるわけがない。
山奥のお年寄り宅の緊急通報装置電池交換(辞めたい度:0/100)
電池を自分で替えられないお年寄りの家を1日かけて回って電池を交換するだけの仕事。ドライブしながらおじいちゃん・おばあちゃんと話するだけで最高でした。ガードレールのない崖路を走らされた時だけ頭の中でユーロビートが流れましたが、それ以外は警備員をやっていた中で一番幸せな時間だったかもしれません。
年末年始・港のトラック見回り(辞めたい度:100/100)
寒風が吹きすさぶ港で、トラックのパーツやガソリンが盗まれていないかを定期的に見回りながら除夜の鐘を聞く。
年明けに「俺はいったい何をしているんだろう」と本気で涙目になりました。心が弱っていたらマジで泣いていた。
警備員に向いている人・向いていない人
働いた経験から正直に言います。
向いている人
- 夜型の生活が苦でない
- 予測不能な状況でも冷静でいられる
- 一人で動くことが好き
- 体力があり、睡眠が短くても動ける
向いていない人
- 感情のコントロールが苦手(理不尽なクレームに耐えられない)
- 規則的な生活リズムが必要な人
- 給料と仕事量のバランスにこだわる人(少なくとも零細警備会社は割に合わない)
まとめ
機械警備の業務内容は想像以上に多岐にわたります。配属先や会社によって全く違いますが、小さな警備会社では「これが警備員の仕事なの?」と思う業務も普通に回ってきます。
「辞めようとしたらガソリンスタンドへの異動の話はどうなりましたか?と人事に聞いたら”面白い冗談言うなぁ(笑)”と返された」のが辞める最後のひと押しでした。
事故を起こして転職するまでは後編に書きます。



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