昔働いてたパチ屋の店長の思い出

人生初のパチンコ屋勤務。

今とは違い、コンプラ(笑) モラル(笑)ハラスメント(笑)

そんな時代。

その時働いていた店の店長をわかりやすく表現するなら

父親が社長で丸々事業を引き継いだ2代目といった感じ。

theドラ息子、そんな表現がしっくりくる。

実際奥さんがある会社の社長の娘さんだったらしく、後継として婿養子となったのが店長だ。

当時のパチンコ屋は今みたいに大手のグループ系列店ばかりでなく、中小企業が税金対策で運営していたという側面があり、僕が働いていたのもとあるコンクリ会社の税金対策用の店舗だったと当時説明された。

なので、パチンコ屋も儲かるに超したことは無いが、赤字垂れ流しでも問題はなかったのだろう。

所謂お飾店長みたいな感じで、実際そんなふうに陰口を叩かれていたが、そんなふうに言われても仕方がない実績が店長にはあった。

覚えてる範囲でざっくり箇条書すると

  • 毎朝遅刻してくるので主任が店のカギを管理していた
  • 業務時間中は基本事務所で、ほとんど顔を見せない
  • 基本事務所では寝ているかS○X
  • 閉店後店内で宴会
  • カウンタースタッフのおばちゃんにお金を払う(別記事参照)

  • 設定漏洩は当たり前
  • 爆勝ちしたお客さんに直接対応し喧嘩

現職の店長さんが見たら卒倒するレベル。

コンプライアンスどうのというよりももはや犯罪のミルフィーユ。

今思い返して、箇条書きするとよくあの店長の下で働いていたなと思うし、最終潰れるまでよく捕まらなかったなと思う。

ちなみに現在は分譲住宅地。

う○こスプラトゥーンされた店長の車の定位置には子供用の公園が据えられていました。

通りがかる度に微妙な気持ちになる。

店長という男

では、箇条書きした1つ1つを説明するが今回の記事も生きていく上で学べること、役に立つ知識は何一つ盛り込まれていない。

せいぜいが世の中には、あの時代にはこんな人もいたんですよ的なやつだ。

いつも通りファンタジー物を読む感じで楽しんで欲しい。

もしくは暇つぶし感覚。

何にせよ真面目に学ぼうとする気持ちで読むとバカを見る。

毎朝遅刻

読んで字の如く。

少なくとも僕が雇用されてからでも朝まともに来た事があったかどうか。

仮に8時半から従業員が出社し、着替えや各種開店作業を行い、10時に開店するとしよう。

午前中に現れたら優秀

開店までに現れたら奇跡か奥さんと喧嘩して家にいてられないかのどちらかだ。

もちろん後者ならば物凄く機嫌が悪い。

機嫌の悪さを表に出し周りに気を使わせる僕の最も苦手なタイプだ。

そんな店長なので、もちろん店の鍵を彼だけに管理させるということは無く、主任が鍵を管理していた。

ちなみに店の組織図はこんな感じ

もはや主任が副店長ポジションだが、役職的には社員スタッフA&Bと変わらない。

秩序とはなんだろう?

業務中は顔を見せない

もはや店長とは?というレベル。

僕の後輩たちに至っては面接すら主任がしていたので店長をよく分からないおっさんと勘違いしていた子すらいた。

そんなレベルで店に顔を出さない。

日長一日事務所でソリティアかマインスイーパ、もしくは大人の運動会である。

なので当然店の売上や客数などは数字やデータでしか把握しておらず、なぜこんなに売上が悪いのかと叱咤されるが知ったことでは無い。

リアルに釘とスロットの設定配分が悪すぎる。

どこの世界に当時42玉交換でボーダーマイナス4の調整で打つドMが居るというのか。

なお、上記回転率は店長がドヤ顔で新台導入時に公言していた数字である。

一体客になんの恨みがあるというのだろうか?

そりゃ日曜日の昼過ぎお客さんが5人しかいないわけである。

従業員一同声には出さなかったが帰った方がいいですよと思っていたし、事実5人いて5人とも玉を流さず帰る羽目になる。

ジェットカウンターの存在意義よ。

基本事務所でセック

さて、先程日長一日事務所でソリティアといったが、勿論それだけでは無い。

店舗内の景品交換カウンターから事務所への小窓がついている構造になっており、ダイレクトに繋がっているので、カウンターの子は何かがあった際に直接事務所とやり取りができる仕組みだ。

景品が足りなければ小窓から支給されたりするのだが、単純な引き戸の為、簡単にカウンター側からでも開けれるので割とうっかりハプニングが多い。

その中でも特別多かったのが、カウンターから小窓オープンで見られるどっきりイベントである。

どっきりイベントと言っても何のことはない、見慣れた小汚いおっさんと、化粧のキツイ事務のマダムとレッツコンバインシーンを目撃してしまうだけのことだ。

もはや罰ゲーム以外の何物でもない。

当時カウンターの子から獣のような喘ぎ声がうるさい店内の中でも良く漏れ聞こえるのだと愚痴られたものだ。

頼むからそんないらない情報を聴かせないでほしかった、巡回時カウンター前通る時に嫌でも意識してしまうじゃないか……

ちなみに事務のマダムが欠勤の時は行きつけのスナックのママさんが来てました。

よくよく考えたらなんで客が事務所に出入りしてるねんと思わなくもないが、当時は狂ったことが多すぎて慣れてしまっていたんでしょう。

客がパチンコ打ってて途中で立ち上がって事務所に行ってしばらくすると帰ってきてまたパチンコを打つ。

冷静に考えて狂ってる。

どこの世界にパチンコ屋の事務所出たり入ったり自由にする客がいるのか。

尚、店長とスナックのママとの連結シーンの目撃情報は最後までありませんでした。

音声を聞いてしまったという情報はありましたけど……

閉店後店内で宴会

閉店後はホールスタッフ、カウンタースタッフを集めての宴会スタート。

各従業員たちが閉店作業をしている間に「俺は従業員のことも考えたってんのや」とでも言わんばかりのドヤ顔で近所のスーパーから酒やつまみを買ってくる。

ブラックな求人にありがちなアットホームな職場ですをナチュラルにやってくる。

とはいえ、閉店後に酒とツマミ決めながらスロットのモーニング(昔はそんなイベントがあった)を仕込んだり、朝一高確状態を仕込んだりと楽しい側面もあったので、悪い事ばかりでも無かった。

しいてゆうならば朝まで宴会やってそのまま翌日の勤務に流れ込むのがしんどかったぐらいか。

あとは店長の武勇伝&自分語り。

将来の夢は自著伝を出したいとか言っていた気がするが元気にしているのだろうか。

カウンタースタッフのおばちゃんにお金を払う(別記事参照)

以前に書いた記事の中にいた人物。

男性スタッフから金をもぎ取るカウンターおばちゃん。

で、記事に書いてた金を払っていたスタッフのうちの1人が店長です。

なぜわかったかというと、事務所にちょっとした用事で入った時に偶然目撃した現金の受け渡しシーン。

遠目に茶色いお札割といてはった。

後で、聞いても無いのに女の子に手を出して妊娠させてしまったと、モテる男はツラいわぁと言わんばかりのオーラ。

実にいいカモである。

その後も何度か手を出しているという噂を聞いたりもしたが、店長含めて3人のスタッフが罠にかかっていたようなので性の乱れ甚だしい職場環境でした。

設定漏洩は当たり

毎日来て、パチンコスロット問わず毎回爆勝ちする若い兄ちゃん。

イベントの日にだけ現れる熟年夫婦。

朝から夕方まで海物語を打ち、17時には必ず交換して帰る女性。

全て店長の関係者です、本当にありがとうございます。

若い兄ちゃんは店長の友人。

熟年夫婦もゴリゴリの関係者。

17時に帰る女性に至っては店長の愛人というコンプラに真っ向から喧嘩を売っていくスタイル。

ちなみになぜわかったかというと

「あれ、俺の連れやから出る台知ってんのよ、頼んどくわ」と、頼まれたからです。

今の時代なら即座にSNSで告発されて人生オワタコース待ったなし。

今にして思えば時代が彼を選んでいたのかもしれません。

爆勝ちしたお客さんに直接対応し喧嘩

上記のサクラ以外のお客さんがたまたま爆勝ちした時の出来事。

店長自らホールに出てジェットカウンターに球を流しながら

「めっちゃ出ましたね、ゴトでもやりましたwwwあんまり勝ち続けるなら警察呼びますよwww」

本人は冗談のつもりで笑いながら言っていたが、横で箱を拭いていた僕、血の気が引く。

相手は常連ではない初見のお客さん、当然ながらブチ切れる。

そりゃそうだ、爆勝ちして機嫌よく計量してもらってたら店員がヘラヘラ笑いながら警察を呼ぶとか言うたら大体の人は気分を悪くする。

結果として、店長馬乗りになられてマウントポジションからのタコ殴り。

リアルに警察を呼ぶ事態になりました。

世間的に見れば傷害の犯人として捕まったお客さんが悪者で店長が被害者のように見えるが、真実を知る人間からしたら一番やべぇのは捕まったお客さんでなく店長。

散々被害者moveで騒いで喚いてはりました。

よく漫画とかで見る小物move。

結局この件もどう矛を収めたのかは知りませんが、被害にあったお客さんは気の毒でしかなかったのを覚えています。

従業員サイドからは加害者は店長という認識。

まとめ

最終的にこの店長がどうなったかと言うと、残念ながらわかりません。

店が潰れる前にバイトを辞めて別の仕事をしたり、都市部に引っ越して生活をしたりしてたら店のことは完全に忘れてましたが、ある日地元に帰ってきて前を通ると完全に住宅分譲地になっていました。

親会社(コンクリ会社)は税金対策のパチンコ屋が潰れると同時期に潰れたそうです。

あの店長が一般企業でまともなサラリーマンができると思えないし、他のパチンコ屋で店長が務まるとも思えない。

何だかんだで生きてはいるのでしょうが、願わくば人様に迷惑をかけて警察の世話になっていないことを願います。




パチンコ店でバイトしてて出会ったやべぇ人たち【オカルト・台パン・奇行】

今となっては笑い話、当時はドン引きしたお客さんや店員アレコレ。

こういっちゃなんですが、お金がダイレクトに絡んでいるだけあってお客さんのアクがえぐかったり、当時はどのバイトよりも高時給であることが多かったため、店員自体もアク通り越して得体の知れないナニかであることが多い。

ストレートに言うとパチンコ屋で遊戯している人の大半はどこかにネジを吹き飛ばしている

主にお金に対する考え方がパチンコ未経験の人に比べてズレています。

本人が気づいていないパターンが大半ですが、決してお金の価値観が軽いわけではなく、逆にお金に執着するからこそパチンコを打っているところがある。

楽しく遊戯してお金が手に入るならそりゃ病みつきになる。

だから普段は数百円の買い物で悩むくせにパチンコでは平気で諭吉をサンドに何枚もぶち込む。

先ほども言ったようにお金の価値観が軽いわけでなく、むしろお金が欲しいので負けると段々ヒートアップする。

そうすると人は様々な奇行、オカルトに走ります。

今回はそんないくつかの思い出話になります。

当然、この記事を読んだところでパチンコに勝てるようになるわけでもなく、いつものファンタジー感覚で楽しんでくれ記事ですので、気楽に読み流してください。

思い出すたびに追加、更新をしていく予定です。

そもそもパチンコでのお金の価値観

冒頭でも言いましたが、パチンコ屋で遊戯している人の大半はどこかネジを吹き飛ばしています。

冷静に考えて今2022年現在の日本で普通に働いていたら月の賃金はいくらでしょうか?

地域、年齢、職種によりまちまちでしょうがざっくり下は20万前後、よくて30万あるかないか。

これは総支給額で、諸々税金やらなんやら差っ引かれたら手取り16万とかです。

で、月の労働日数を手取りで単純に割ってみます。

16万÷労働日数22(完全週休二日として月30日-土日休みの8で)

ざっくり日当7300円。

個人的な価値観ですが軍資金7千円程度なら甘デジかお祈りジャグラーで短期決戦にかける立ち回りになります(養分の意見です)

もちろん、打たないという選択肢はありません、完全ノーガードで玉砕特攻です。

これが脳を焼かれたパチンカスの思考。

僕は基本的に初期軍資金は3万円。

ATMダッシュで3万追加で6万。

ここまでが基本ベースで、そこから一歩踏み込むかどうかは脳の焼かれ具合で変わりますが単純に負ける時は最低6万~負けます。

日当が7300円としたら労働日数8日と3時間ぐらい?を一日持たず消し飛ばすわけです。

普通に考えて頭おかしいとしか言いようがない。

長くなりましたが、そんな頭おかしい人間たちのエピソードがこちらになります。

海物語、ジャグラーでの特殊動作(危険度☆)

これは現在でもよく見られますね。

海物語で液晶に向かって右から左に手の平かざして何もない空間をスーッとスライドさせるアレ。

SFとかだと何もない空中にキーボードが現れたりしますがアレのパチンコ版。

リーチがかかるたびに投げやりなスーッを繰り返してますが、魚群が出れば話は別、スーッからスッスッスッス!と気迫が伝わる空中手の平スライド。

北斗の拳の構えでよく見るアレを彷彿とさせる。

もちろん手の平かざしたところで魚群が出てくるわけでも無く平気でハズレる。

スロットならばジャグラー関係はオカルトの宝庫ですね。

オカルトと言えば、業界でも有名な漫画家で谷村ひとし先生という漫画家がいるのですが、お暇があれば一度読んでみることをおススメします。

パチンコでの生涯収益が1億手前というレジェンドが描くオカルト漫画は一見の価値があります。

一般人の方の実践はおススメしませんが。



オカルト信仰客(危険度☆☆~☆☆☆)

先程の、海物語やジャグラーに通づるものがあるオカルトを信仰する客。

近づかなければ基本安全だが、たまにトンデモねぇパワータイプが存在する。

ガチで数珠を持って拝むばあちゃん盛り塩するおじいちゃんは基本的に害はない。

出会った中で一番印象に残っているのは、台大当たり誘発ノックおじさん。

やり方は簡単で、筐体上部をどつくただそれだけ。

とにかくどつく、千円入れるたびにどつく、リーチが来てもどつく、隣に客が座ったらどつく、後ろを店員が通るたびにどつく、どこかで大当たりの音が聞こえてもどつく。

もはやノックのレベルでは無い、心にとんでもない闇を抱えてるのではないかと疑うレベル。

常連のお客さんなのでまずはコミュニケーション、対話からだと言うことで店長が事情を聴いて来いと店員に指示。

白羽の矢が立ったのは当然僕。

顔真っ赤にして台の上の方どつき回すおっさんに声かけることの嫌さよ……

とりあえず声かけて他のお客さんの迷惑になるから勘弁してほしい旨と、なぜ台の上部をノックするのか聞いてみた。

ノックおじさん
ノックおじさん

こないだ玉詰まり直してもらうんに店員さんこの辺(台上部)どついたら直ってすぐ当たったねん!この辺に当たり引けるセンサーあんのはわかってんねん!

ねぇよそんなもん!

そんなもん存在してたら即日メーカー回収騒ぎだわ!

そもそもそんなもんの存在知ってたらパチ屋で働かず大当たりセンサーとやらタコ殴りにして生活するわ!

と、頭の湧いたおじ様に言いたい気持ちを堪えつつ、そんなものはない事や他の客の迷惑になるからやめろ、追い出すぞということをオブラートで3重くらいに包んでお伝えして撤退。

事務所で報告し、爆笑の後以前玉詰まりの処理をした店員に注意(玉の搬送路や台を開けてキチンと確認せず横着して台を叩いて直したため)し、その場は収まる。

しかし、後日スロット台でも同じことをする頭が沸騰したおじ様。

スロットはホッパーが台の下部辺りなので、そこを腹パンか?と聞きたくなるほど抉りこむようにどつき回す。

そもそも詰まったらホッパーエラーが出るし、なんならスロットにも大当たりセンサーとかいう奇天烈なシステムや装置は存在しない旨を説明したがご理解いただけず最終出禁。

働いていた店舗から300m離れたライバル店に現れ同じことをして出禁になったと、頭を取りに来た(お客さんの人数数えに来る)店員から聞き、その後そのおじさんを見ることはなかった。

男性スタッフから金をもぎ取るカウンターおばちゃん(危険度☆☆☆)

おばちゃんといっても年齢的には若かったはず。

大人びて見える容姿だったので年上に見られてしまうのが悩みの種というとても個性的で独特な世界観をお持ちの方でした。

さて、気になるお金をもぎ取る手口ですが、成功率はほぼ100%、しかも男側が進んでお金を渡してくるというビジネスが大好きな方には涎物の必勝法とは!?

大人の運動会から妊娠カミングアウトで示談金要求

当時僕は同じ職場のホールスタッフの子と付き合っていて、その子経由で教えてもらった手口がそれでした。

先ほども書いたように、大人びた容姿でかつ個性的で独特な世界観をお持ちの特殊な方がお相手。

据え膳食わぬなのか、僕には刺さらなかった魅力があったのか、3人ほどお金を払ったスタッフがいました。

みんな渋ることなくすんなりとお金を払い、それからも辞めることなく仲良く働き続ける不思議環境。

平和な世界。

尚、実際に妊娠したという事実はなく、お金の入金確認後入院というていで1週間ぐらい旅行を楽しんでいたそうです。

平和な世界。

誰が言ったか、人類皆兄弟という言葉がありますが、当時の職場ではしばらくの間、リアルに(血縁の繋がりはない)兄弟が同じ職場で働く地獄みたいな期間が存在しました。

枕営業おばさん(危険度☆☆☆☆)

書いて字のごとく、読んで字のごとく店員に大人のデートを仕掛けてくるお客さん。

地元の飲み屋街でスナックを営むママさんで、年齢は当時で48歳。

酒に焼けた声で髪の毛は紫でゼブラ柄やトラ柄を心から愛する関西おばちゃんを具現化させたようなおばちゃんでした。

で、手口ですが至ってシンプル。

自分の店に個人的に誘って飲ませて酔わせてGO

そもそもお客さんとプライベートな付き合い自体褒められたものではないし、お歳もアレということもあり被害者はそこまで多くありませんでした。

そう、被害者はゼロではなかった。

枕おばちゃんお口の中にヘリウムガスでもぶち込んでんのかい?とばかりに口が軽く、常連さんたちの間でその話が広がるまでにそこまで時間がかかることはなかった。

なんにせよバイトが二人やられていた。

20代の子が1人と50代の方が1人。

おうおう、50代はまぁわかる、リスクを冒してまで行くほどのものかという疑問は残るが好みはそれぞれだ、そこはまあいいとして20代どうした?

とりあえず事情を聞いて来いと店長からGOサイン、なぜ僕なんだい?と思わなくもないがこれに関しては死ぬほど興味があったので特攻、さぞかし面白い話が聞けるかと思って休憩室で事情を聞く。

店の手伝いしたら給料くれるという言葉に誘われて店の手伝いしてたら閉店後に飲まされ酔わされ無理矢理しっぽりいかれてそのお礼に給料含めて50万もらったと告白される

軽い気持ちで聞いたことを後悔。

本人的には金を返して被害届を出すか悩んでいるとのこと。

マッハで僕のキャパ超えたので店長にパス、たかがバイトが抱えるのにはヘビーすぎた。

尚、20代の子は翌日から出勤してこず、枕おばさんは変わらず来店し景気よくお金を落としていってくれた。

裏でどんなやり取りがあったかは知らないし知りたくもない。

店長の車にう○こ素手でぶん投げおじちゃん(危険度☆☆☆☆☆)

前提として、このおじちゃんは普通にいい常連のお客さんでした。

常連おじさん
常連おじさん

あかんなぁ、今日も負けたわ。この店来てる限り絶対勝てやんなwww

こんな感じで負けても爽やかな良い負けっぷりのおじちゃんでした。

毎週平日に来店してくれて、天才バカボンとルパン三世をこよなく愛するおじちゃん。

大当たり引く度に隣のお客さんに缶コーヒーを奢るおじちゃん(従業員に小銭渡して買いに行かせてた)

たまに勝つと明日死ぬんちゃうかなと毎回冗談を言って帰るおじちゃん(勝ち分は後日利子付けて負けて帰る)

しかし、ある日何の前触れもなく急変しました。

当時働いていた店は、カウンター横にトイレへの通路があるのですが、勢いよくトイレから飛び出してきてカウンターのお姉ちゃんに一喝。

常連おじちゃん
常連おじちゃん

お前らホンマええ加減にせぇよ!

何が?え?おじちゃんどうしたん?

シマ巡回中にたまたま出くわした自分とカウンターのお姉ちゃん完全に混乱。

ただ両手に何かを持っている。

細かく詳しい描写は省くが両手にう○こを装備している。

その時は何を持っているのか分からなかったが徐々に脳が理解する。

トイレのドアは幸いにも中から押すだけで開くタイプだったのでドアについているということはなかったが何にせよ両手にう○こを標準装備したおじちゃんがカウンターのお姉ちゃんと僕を恫喝しながら店を出ていく。

人は真にやべぇ奴に出会うと身動きできなくなるというが正にそれ。

それはさておき風除室のドアを張り手で押し開けて店外に飛び出すおじちゃん。

風除室のガラス扉にくっきりとう○この手形が残り、床にも飛び散るう○こ。

阿鼻叫喚、地獄絵図とはまさにこのことで誰一人として関わりたくないが、さすがにそうもいかず主任と僕でおじちゃんを追って店外へ。

幸い平日でお客さんも3人しかおらず、みんな近所にお住いの方で自転車でのご来店。

すなわち駐車場は限りないオープンスペース。

止まっていた車は4台で店長、主任、僕、カウンターのお姉ちゃんの車のみ。

おじちゃんは脇目も振らず店長のプレジデントに一目散にダッシュしフロントガラスにもう片方の手に残されたう○こを豪快なフォームで叩きつける。

主任
主任

うっわ……おっちゃんいきおったで……

僕

いきおったっすね、あれはもう救えませんわ……

少し離れたところで静観する主任と僕。

当然だが近づきたくない。

う○こ塗れの手で胸倉掴まれたくないし、残念ながら危機管理の観点から即時通報がベスト。

今頃カウンターの姉ちゃんが通報している頃だろうと主任も僕も楽観していた。

だって自分の車じゃないし。

その間にもフロントグリルにおじちゃんのおじちゃんを出して放水作業っぽい動作をしているがう○こ出した後なのに出るのか?あの手でよくズボンに触れるなという話を主任としている最中にパトカーが到着。

常連おじちゃん
常連おじちゃん

連れて行くんワイちゃうやろがい!あの店遠隔やってんねんぞ!調べろや!俺の金盗ったんやから店長窃盗やろがい!

えらい剣幕でまくし立ててたので一部しか聞こえなかったが後日主任と聞き取れた部分をお互いすり合わせたらこんな感じのことを叫んでいたのだろうと2人で推測。

遠隔とかできるならうちの店はもっと客を呼べてただろう。

当然、おじちゃんのその後を知る者はなく、その後主任と僕で店内清掃をする羽目になった。

う○こ塗れの店長の車がどうなったのか、結果だけ言うと長時間放置され水分が飛んでパリッパリになっていました。

ネジを飛ばした人々まとめ

基本的にお金と色が絡むと人ってとんでもない行動に出たりします。

ありきたりな言葉で言うと、本性が出ると言いましょうか、金銭に限定して言うならばお金を借りて返す時にその本質が良く出ます。

お金を持っている時のお金の使い方、持っているお金を手放す時。

お金が入る時も出る時も人の本性というものがチラッチラ顔をのぞかせます。

僕も身に覚えが山ほどあります。

正直ブログのネタにしている内容はほんの触りぐらいで、心から恥とも何とも思っていませんが、語っていない部分というのは思い返すとなぜあんなことを?というパターンが非常に多い。

色事での黒歴史はありませんがお金は本当に腐るほどある。

お金が動く場所で今回の記事に書いたような、ネジを飛ばした人の思い出はまだまだありますが、その辺は随時更新していく予定です。

今回も読み物として楽しんでいただければ幸いです。




パチンコ屋の今と昔で違う点と2000年前半ぐらいにパチンコ屋で働いていた思い出少し

僕のパチンコ業界での最古の記憶はいつだったか、多分ダブルアップとターミネーター。

初めて液晶が搭載されたゲゲゲの鬼太郎より前だったのは間違いない。

時の流れを思い出すのがその頃出ていたスロット機種とかいう時点でろくでもない青春を送っていた頃が窺えます。

地元の土地の話をしている時に場所が分からない時は近隣のパチンコ屋でわかる

時代の話をしてる時には「その頃スロットなにあった?」これで大体わかる

高い買い物をするときは「等価で6000枚分か……」と、いちいちメダルor球で考える

普通は場所が分からなければ、あぁ友達と遊びによく行くよ(ドヤッ)とか

時代の話してる時は、あの子とお付き合いしてた時代ね(ドヤッ)とか

高い買い物する時は「ああ、僕の給料半日分ね」(ドヤッ)みたいな感じで

パチンコ以外で考えるのがパチンコ・パチスロと縁のなかった人が送る人生なのかもしれないが

こちとらスロットで借金して消費者金融に詰められて散々親に迷惑をかけその後の人生も苦労したモノホンのパチンカスだ、あらゆる基準はギャンブルが根底にある

根っこから腐ってる

そんな正月のミカン道頓堀の底みたいな腐った生活というか経験をしてた頃の話はこちら

上記の記事ではスロットにドはまりして人生\(^o^)/オワタな生活をしていた話ですが、今回はパチンコ業界で働いていたお話をしようと思います

なお、基本ブログというのは誰かの悩みを解決したり、為になるような記事を書くのが大切らしいですが、この記事は何も得るものがありません

そりゃそうだ、クズの昔やってた仕事の話が誰の何の役に立つというのか教えてほしい

まだ警備員時代の話の方が、業界の雰囲気が分かるだけマシというものだ

https://www.p-rabbit-studio.site/zakki02/

https://www.p-rabbit-studio.site/zakki003/

機会があれば読んでみてほしい、皆が皆ではないがこんな会社もあるんだよと少しは人生の参考になるはず。

個人的に言えることは、働いていて頭に?おかしくない?的な物が浮かんだら常識を疑うことをおススメする。

当時は脳みそがとろけていたのでそれが普通と思っていた。

パチンコ業界の世間から見たイメージ(現代編)

パチンコ店に勤務していた頃の話だが、基本的にあの業界は世間からゴリッゴリに白い目で見られがちである。

最近ではコロナ禍で営業自粛要請を受けて、近隣店舗が軒並み足並みを揃えて営業自粛をする一方で、自粛要請をガン無視し営業して叩かるテンポがあったり、夏の電力不足が叫ばれる中、ネオンがピッカピカ光るイメージのパチンコ屋は真っ先にやり玉にあげられましたね。

後は有名どころではパチンコ台をハンマーでどつき回った牙狼ハンマーおじさんとか

負けた腹いせに来るまでパチンコ屋に突っ込む城門突破事件

常人では到達できない思考回路と発想力もさることながら、それを実現させる実行力は天晴と言える。

しかしそれをもうちょい別の事に使えていればと思わなくもないが、音とフラッシュで脳を焼かれているので仕方がない。

最近のメーカーは音と光で攻撃をしてくる。

洗脳か?

頼むからもう少し別の所(出玉とか)で脳を焼かせてくれ。

とまぁ、平成が終わり令和になった現代もパチンコ業界に対するイメージはそこまでよろしくない。

補足しておくが、パチンコ業界自体は健全でクリーンなイメージを持ってもらう為に様々な努力をしている。

災害などが起これば被災地に寄付したり、グループによっては朝の近隣住民との清掃活動など、対外的な活動に力を入れているし、実際に従業員総出で歩道などの清掃をしているのを見かけたことがある。

その他にも接客内容や人材育成などそれぞれの企業がコンプライアンスを遵守したりして、働きやすい職場づくり(一部役職者除く)に勤しんだりと業界自体の努力が垣間見える。

しかし、上記のようにやらかしてくれる客や、スロットと体で稼ごうやで有名な設定漏洩で雇ったサクラと共に逮捕された店長など、お金が大きく絡む業界なだけにそういったネタには困らない。

今は遠隔や台の情報などの本来は業界人でなければ知る事のない話を現役の店員、店長がYouTubeやSNSで情報を配信するなど、業界人以外でも簡単に情報を拾える時代になったのも大きい。

そういった背景から、良いか悪いかは別として現代は世間にパチンコ屋とはどういうものなのかを知りやすい環境にあるといえる。

パチンコ業界の世間から見たイメージ(一昔前編)

僕は学校卒業と同時にバイトで働きだしましたがものっすっごい白い目というかなんかこう可哀そうなもん見る目でしたね。

就職ミスったん?

他にもうちょいあるやろになんでパチ屋?

まぁ……働くだけマシちゃう?

基本こんな感じ。

世間的なイメージはボチボチ悪かった。

今では考えられないがホール巡回中でも普通にタバコが吸えたし髪型も自由、唯一決められていたのは制服だが、白のワイシャツに会社支給のネクタイと服装でようやく店員と客が判別できる状態。

クリーンなイメージなんてありゃしない。

就職できなかったからとりあえずパチ屋で働きだした、そんなイメージ持たれてました。

ちなみにその当時働いてて出会ったネジの飛んだお客さんやスタッフの話はこちら

当時のパチンコルール、定量制と無制限

店内も現代では考えられませんが、パチンコでは初回偶数数字で大当たりすると定量制という札を大丈夫に差し、奇数数字での大当たりでは無制限札を貼りました。

これは何かというと、無制限札は確変が終わり、時短を抜けてもそのまま続行して打つことができたが定量制は初回偶数数字での大当たりなので、大当たり終了→時短→通常。

この通常まで行くと持ち球は一度交換し、再度現金で戦うことになる。

尚、確変大当たりか通常当たりは直接確認する以外に方法が無いので、シマ端の大当たりランプが点灯したら巡回しつつ確認しに行くのだが、当時はスタッフが全員マイクを持って、台番号と大当たり種類をアナウンスするルールがあったので見逃すことはほぼ無かった。

お客さんが10人越えることは稀というのもある。

当時の換金率、釘(店による)や台のスペックだとか色々あるが、当時はそれが当たり前だったのでお客さんも何も言わなかったが、2022年現在でこのルールが復活したらまず間違いなく阿鼻叫喚……

と、思ったが今のパチンコはラッシュ駆け抜けやスルーで1000発以下の出玉をもらってもう一度319分の1を抜ける修行に勤しむので冷静に考えたら当時よりも現代の方が狂ってるまである。

一応当時の海物語で確率は忘れたが2400発はもらえた気がする。

箱も今みたいに上げ底でなく2000発入れても余裕があるぐらいの大箱で、計量台までもっていくスタッフの腰をブレイカーしにきていた。

当時働いていた店では台車などなかったので全部人力。

頼むから球を鬼みたいに盛るのはやめてくれ、重ねて運ぶとき地獄なんだとコース巡回してて舌打ちしたことがあります。

当時のスロットルール、クレオフや設定確認

僕の働きだした当時の台のラインナップは何だったか。

何せ田舎の小規模店舗だったので最新台が入るのは少し遅れてのタイミングだったが、確かヤマサのキングパルサーや初代猪木があった気がするがもはや記憶は曖昧である。

で、2000年代初期から何年ぐらいだろう、多分2007年ぐらいまでが僕の知るスロット全盛期で狂ったようなハウスルールが鬼のようにあった。

まずはスロットというのは基本的に設定が1~6までで数字が高くなるほど勝ちやすくなるという認識でほぼ間違っていないが、当時のスロット機の高設定は本気で壊れていた。

あげるとキリがないが獣王を筆頭にGODや金太郎、アラジンなど爆裂AT機と言われた台の多くは設定6は別格で30万40万は当たり前に出るそんな時代。

なので、台の設定が分かるというのは大きなアドバンテージとなった。

普通に打っていると設定が分かるのか?と言われれば、100%設定6だとわかる演出がスロット台に搭載されていない限りは無理ですが、それを可能にする方法がいくつかあったのでご紹介します。

設定6を示唆する店独自の演出

まずはクレオフ

大当たり終了後にクレジットが強制的に排出される機械設定で、大量獲得Aタイプの大花火などでよくみられましたが、これは1回交換がルールづけられた店舗でよく使われていました。

高設定を使う代わりに当たるたびに交換してもらい現金で投資してもらう手法で、店側としてはそういうところで利益を上げていくためのものでした。

じゃあ1回交換でもないのにクレオフされたら?

これは本当に店舗ごとに違いますが、イベントでクレオフ設定の台は6に打ち換えます(元々の設定は1)であったり、クレオフ台は高設定確定!と謳う店舗が多かった。

他にも高設定を確信する手段としては設定確認という手段がありました。

これはどういうものかというと書いて字のごとく読んで字のごとく物理的に台を開けて設定を確認する方法です。

発生条件は色々ありますが、クレオフ時に店員が打ち換えましたと確認させてくれたり、閉店後に高設定謳ってたのに鬼ほど負けたおっちゃんが店員さんに優しく丁寧にお願いして確認するなど様々な手段がありました。

割と多くの店で存在していたポイントカード

当時は会員カードとは別、もしくは兼用でポイントカードが存在していました。

ポイントの加算方法は店によっても様々で

  • 来店ポイント(店に来るだけで1ポイント)
  • 大当たり引くたびにポイント
  • 夕方5時や閉店間際まで遊戯していたらポイント
  • 木曜日は来店ポイント2倍

他にも店舗独自の加算方式がありましたが、エグイのはポイントの効果。

何とも言えない店舗オリジナルグッズや景品との引き換えはほとんど交換されることも無いので置いておいて、ほとんどの人が狙ったのが

設定打ち替え権

30ポイントで設定4

40ポイントで設定5など、刻んでくる店舗もあれば、50ポイントで設定6といきなりぶち込んでくる店舗もあり

もちろん現在はすべて禁止

当時からも色々とグレーなイベントのオンパレードでしたが、今ではその全てが禁止となり、クレオフや設定変更、リセット操作など営業内に行うと営業停止を食らう内容です。

じゃあ当時は良かったのかと言われれば限りなく黒に近いグレーゾーン。

僕は店舗経営などの経験はなく、the下っ端アルバイトだったので裏の事情とかはまったくわかりませんが、そこら中の店でまかり通っていたのでなんやかんやいけたのでしょう。

2022年現在にそんなイベントをやろうものなら即座にSNSで拡散され営業停止待ったなしになるのは間違いないので、偉い人が「昔みたいに射幸性ガンガン煽りまくるイベントやっていいよ」とでも言わない限りはまず無理です。

個人的には禁止になって良かったなと思います。

なぜかって?

間違いなく借金作って家庭崩壊させるから

パチンコ屋も時代の変化に合わせて変わっていく(まとめ)

正直な話昔に比べて店側にも客側にもかなり厳しい時代になったと思う。

僕は基本的に最新のパチンコ台の情報や業界の話は現役設定師さんのYouTubeチャンネルをメインで拝見させていただいていますが、店と客だけでなく店とメーカーなど一般のお客さんが知りえない情報も発信してくれるのは非常に嬉しい。

その情報を見ている限りではやはりコロナウイルスの蔓延や台自体の高騰や部材不足、規制など様々な問題があるように思うが、規制に関してはまぁ……うん、正直やりすぎてはいたんじゃないかと思う部分はあったりする。

だって、爆裂AT機時代に万札10枚以上持って「これ全部突っ込むから」って覚悟決めた顔してみんな打ってた時代。

控えめに言って頭がおかしい。

その万札稼ぐのにどんだけ苦労したんだい?と、思わなくもないが自分も脳みそ焼かれてた側なのでとやかく言えない。

ぶっちゃけ投資額が10万超えてきたら金は金でなくメダル引換券みたいな認識になってくる。

コインサンドという名のシュレッダーの誕生である。

しかし、今ではそのほとんどが規制されるほどやりすぎであったとしても熱狂的なファンが多くいたということはそれだけイベントや台も含めてみんなパチンコ、スロットが好きだったのは間違いない。

特に復活してほしいとも思わないが、縛られた中でも抜け道を見つけ出して、穴をついてお上を怒らせるのが好きな業界なので今後も色々とやってくれるのを期待している。

今では経験できないパチンコ屋のちょっとした昔話と業界でアルバイトしてた頃のちょっとした触りの思い出。

別の記事では働いていた頃の話をガッツリピックアップしてご紹介する予定ですので、そちらも是非よろしくお願いします。




人生の底に最も近かった!?雀荘で働いていた時代の思い出(雀荘勤務後編)

元雀荘のメンバーとしての仕事内容やソフトな思い出を前編と中編と分けて書いてきましたが、ここでその頃のハードな思い出をおさらいします。

中編の記事で書いた内容から一部削除して追加されていますがもはや誤差です。

  • 時給860円
  • パチスロ4号機時代で狂ったように消費者金融に手を出し5社焦げ付かせる
  • 家賃や公共料金を払えず電気、ガス、水道を止められるフルコンボ
  • 結果、賃貸を追い出され家具などは店長の家に、住む場所はメンバーの家などを転々
  • 仕事を辞めれない環境
  • お金が無さ過ぎてコンビニやパチンコ屋のバイトに面接に行くも散々。
  • 当時マクドナルドがまだ安かった時代だったので、毎日マクドナルドで生活して2か月目に血を吐くも医者に行けず死を覚悟する
  • 1回店で問題を起こし1週間ぐらいホームレス
  • 麻雀強くなってアウト減らすしかないという結果に行きつくも、お客さんからむしり取りすぎてバチクソに怒られる
  • あまりにお金がなさ過ぎて、ホストクラブの体験入店に飛び込む(1勤務5000円)

箇条書きするだけでも吐きそうなぐらい酷いラインナップですが、どういうことか1つずつご紹介します。

詳しく書くとこれだけで2万文字(中編で8500文字)は超えそうなので、マイルドに控えめに書きます。

なお、2つ目のスロットにハマって消費者金融の下りはこちら

注意

今回の記事はほぼ8割ぐらい雀荘の元メンバー云々は関係ありません。

この記事を読んで得られるものは、世の中には中々の底辺がいるという事と、こうはなるまいという反面教師だけですので、興味のない方はブラウザバックをおススメします。

前編記事(雀荘とは?)はこちら

中編記事(雀荘での仕事内容)はこちら

https://www.p-rabbit-studio.site/zakki-jansou2/

雀荘や、それに関する内容に興味のある方はこちらをご覧ください。

この記事にはクズだった自分の歴史しかありませんのでほぼ得る物はありません。

雀荘で働くきっかけのおさらい

自分自身は地方から都会に出てきた田舎者。

当時都会にいた友人がいい物件あるから住む?と勧められてノープランで上京。

貯金ゼロ、働く先の目途がなく、求人で見た雀荘にバイトで入社。

当時の年齢は20代前半。

勤務先の雀荘に福利厚生という概念は無し。

こんな状況でした。

雀荘での時給860円

当時の地域の最低賃金が700円台前半だったので、それを考えればいい方でした。

好きな麻雀を打ちながらお給料がもらえる、天国ですね。

中編の記事でも書きましたが1時間分の給料はマッハで消し飛びます。

3か月連続で給料はマイナス、貯金ゼロのNOプランで田舎から出てきた僕にはボチボチ地獄でした。

4か月目以降も給料は5万あればいい方でしたので、毎月金欠でした。(※週6、朝10時から日付変わってお客さんが帰るまでの勤務です)

なぜこれをジャブ感覚で最初に持ってきたかというと、とりあえず理解してほしかったのはほとんど収入がなく万年金欠だったというのが大前提です。

パチスロ4号機時代で狂ったように消費者金融に手を出し5社焦げ付かせる

わからない人にザックリ解説すると、パチスロ4号機は今と違い10万負けても20万返ってくる、頭と財布のネジをダース単位で吹き飛ばす狂った時代でした。

僕も当然どっぷり沼にはまっていました、収入がほぼ無いのに。

パチスロを打つために消費者金融で借りました、収入がほぼ無いのに。

最終的に5社から借り入れていましたが、当然収入がほぼ無いので返済などできません。

当時住所の転出届もしていなかったので、実家に催促の紙が鬼のように届いていたそうです。

雀荘は2.3年勤務していたので当然焦げ付いて真っ黒です(訳:返せないので利息が膨らんでえらいこっちゃ)

これのせいだけでは無いのですが、人生で初めてクレジットカードを作れたのが30代前半です。

楽天カードマンさえ黙って首を横に振るレベルで審査に落ちまくっていました。

笑いを通り越して虚無だったのを覚えています。

公共料金が払えず電気、ガス、水道を止められるフルコンボ

まだ賃貸に住んでいた頃、家に帰ったら電気がつきませんでした。

季節はゴリッゴリに冷え込む冬です。

冗談で部屋の隅で三角座りして毛布を被ったら涙が出てきました。

しかし当時はなかなかの鋼のメンタル、雀荘に寝泊まりすればいいと開き直り、2ヶ月過ぎた頃でしょうか?

ガスと水道も止められていました(笑)

もはや人間的な生活はどこへやらで

  • 衣→ほぼ店の制服で生活していた為、自分の服は全て売りに出す
  • 食→お金が無いので2食アイスコーヒーシロップ増し、たまにマクドナルド
  • 住→ライフラインがバッサリカットされたためもはや雨風凌げるだけの箱

ほぼ底に近い生活水準でした。

結果、賃貸を追い出され家具などは店長の家に、住む場所はメンバーの家などを転々

家賃を2ヶ月に1回払って凌いでいましたが、最終的に2ヶ月に1回でも支払うことが無理になり綺麗に追い出されました。

家具を実家に郵送するお金もなかったので一時的に店長の賃貸へ退避(1年以上に渡り預かってもらうことになる)

僕は店長の家に泊まったり同期のメンバーの家に転がり込んだりと、どの角度から見てもただのやべぇ奴。

尚、これが原因で後にプチホームレスになる。

仕事を辞めれない環境

ここで誰もが抱く疑問があると思います。

雀荘辞めたら?

先ほども書きましたが、お金が無さ過ぎて借りていた物件を追い出され、雀荘のメンバーの家で寝泊まりしていたので雀荘をやめた瞬間ホームレスです。

それでなくても家具が店長の家に預かってもらっている手前辞めることができませんでした。

この時点でだいぶ詰んでます。

辞める=衣食住全てを失える素敵環境。

辞めた時点で衣食住を失うというのもありましたが、預かってもらってる家具や私物の数々を実家に郵送するお金が無い。

厚意で預かってもらっているはずが、実質ただの人質状態で見事に詰む

お金が無さ過ぎてコンビニやパチンコ屋のバイトに面接に行くも……

このままではいけないと一念発起し店長に相談、時間の融通を付けてくれるとの事でバイトの面接に行きました。

コンビニ2つ面接に行き、1つ目は

君、臭うね。客商売なんでそういうのは無理だよ

鋭利な言葉のナイフで刺されて落ちました。

洗濯してないとかお風呂入っていないとかそんな話でなく、雀荘で働いていたまんまの白カッターシャツで面接に行ったため、たばこの臭いが酷かったご様子。

2件目は問題なく採用され、働きだしました。

廃棄のお弁当が僕のライフラインでしたが、酔っぱらったおじ様に缶ビールを全力投球され揉め事に発展したので警察を呼んだ翌日にクビになりました。

理不尽です。

パチンコ屋にも面接に行き、無事に採用されました。

早番限定という条件で採用していただき、頑張ったのですが。

早番8:30出勤→17:00退勤からの雀荘出勤→朝3時~6時まで仕事→パチンコ屋8:30出勤→以下ループ

人間のするタイムスケジュールではありません。

今日日ペッパー君でももう少し人道的な働き方をしています。

1ヶ月でメンタルと体がやられてパチンコ屋を辞めました。

その間の給料ですか?当たり前のように全部パチスロに消えました。

なぜお金を貯めて雀荘から脱出しなかったのか理解に苦しみます。

食事のほとんどがマクドナルド、そして血を吐く

当時マクドナルドがまだ安かった時代だったので、毎日マクドナルドで生活していました。

ハンバーガーが100円切っていた気がします。

ほぼ毎日食べていました。

今でも好きです。

そのおかげなのかなんなのか、マクドナルド生活2か月目に血を吐くも健康保険など入っていないしお金もないので医者に行けず死を覚悟しました。

むせたので、店のおしぼりで口に蓋をしたのですが、これまぁ見事に赤く染まりました。

これには同じ卓で麻雀を打っていたお客さんもドン引きです。

すぐに帰らされました。

誰も医者に行けとは言いませんでした、今思い返せばお客さん含め全員人の心どこに置いてきたのでしょう

で、当時すでに店長やメンバーの家を転々としていたのですが、転がり込む家の家主はみんな勤務中。

帰るところもなく、血を吐いたばかりなのに冬の寒空の下うずくまっているしかありませんでした。

リアル家なき子です。

根性論で1週間ぐらいホームレス

トラブルとかではなく、麻雀の打ち筋に関するもので、当時オーナーに言われた言葉を今でも覚えています。

オーナー
オーナー

従業員の家に泊まりこんだり飯食ったり生活できる環境があることに甘えてるからそんな甘い麻雀打つんや、しばらく頭冷やしてこい!店長も従業員もこいつ家に泊めるなよ!仕事にも出てくるな!

クレイジーここに極まれりです。

追い込まれて感覚研ぎ澄ましたらシックスセンスが覚醒すると本気で思っているタイプのオーナーで、実際機嫌の浮き沈みが激しい人間でしたので、タイミングが悪かったのでしょう。

この時も季節は冬でした。

財布には本気でお金が無く、出勤停止命令の為にカロリー摂取元の鬼シロップアイスコーヒーも供給源を絶たれたので地獄でした。

今でも忘れません、帰る場所もない1週間を何とかして手に入れたロッテのブルーベリー味の板ガムで飢えを凌ぎ、夜は暖房の効いたコンビニで立ち読み、昼はパチンコ屋のトイレで眠る生活。

結論から言うと何も研ぎ澄まされませんでしたし、命の危険をマジで感じましたし、得た物は惨めさだけでした。

なお、当時の所持金は100円を切っていました。

行きついた結論が麻雀で勝つこと

オーナーや店長が、負けるから金がないんや!

金が欲しかったら勝て!というので

一念発起してお客さんを財布として見ることにし、本気で勝つ打ち方をしました。

3日間その打ち方をして、給料以外で10万円の収入を達成!

時給も入れたらそこそこの金額になるので僕の未来は明るい希望に満ち溢れました。

ガチでお客さんから毟り取った為、4日目に事務所の応接室に呼び出され、オーナーに灰皿で頭を殴られました。

真上から振り下ろされる、体重と腰の入った一撃でした。



Vシネマでよく見るやつですね。

優しいなと思ったのが、角でなく底面だったので血も出ず、軽い脳震盪程度で済みました。

頭かち割られるよりはマシだと当時は思っていましたが、冷静に考えたら理不尽ですね。

基本的に金属バットやゴルフクラブ、そしてVシネ灰皿アタックを躊躇いなく本気で振り抜ける人種には近づかないような人生を歩んでいたつもりでしたが、割と身近にいてました。

その1件で常連のお客さんがそれ以降来店しなくなったので、罰金としてその月の勝ち分は全部没収されました。

昔のお百姓さんが一揆を起こす気持ちが少しわかりました。

お金が無さ過ぎてホストクラブの体験入店へ

当時住んでいた地域にいくつか店舗を持つグループ店に体験入店に行ってきました。

1日体験するだけで5000円。

当時は凄く割が良いように思えましたが、8時間拘束されて5000円と身分証のコピーを取られるリスクを考えたらボチボチリスキーだなと今では思います。

ちなみに、お酒は飲めなくても大丈夫でした。

本入店となった場合はわかりませんが、体験入店では飲めなくても先輩ホストがカバーしてくれました。

体験入店を一言で述べると楽しかったですが、一皮むいたら雀荘よりこっちの方がやべぇ職場だったのかもしれません。

体の張り方が尋常じゃない。

閉店のミーティングではその日出勤のホストがホールに集まって収支やらなんやら報告するのですが、6割のホストの方が酔い潰れていました。

この時の経験で、ホストは顔よりも口が大事だなと学びました。

当然この時に得た5000円は消費者金融への返済に充てるとかそういうことはなく、生きるために使いました。

雀荘で働いていた時代のまとめ

思い出せる範囲で書きましたが、他にも色々あった気がします。

15年ぐらい前の話ですので多少記憶が前後していますが、概ねこんな感じでした。

最終的に何故雀荘を辞めることができたのか、携帯代の支払いや生活面での資金はどうやっていたのかなど回収されていない伏線がボチボチありますが、ブログに書ける内容はこの辺が限界です。

地元に帰ってきたときの借金総額は諸々含めると150万ぐらいだったでしょうか?

借金の額だけで言えば上には上がいると思いますが、当時の僕が借りられる額はこれが限界でした。

もちろん、地元に帰ってきてからも数々のクズムーブがあり、正直20代は一部を除いて人としてまともな生活や人付き合いをしていたとはお世辞にも言えません。

30代になり、まともな会社に就職したことで当時付き合っていた彼女が奥さんになり、無事に結婚式を挙げ、家を建て、娘を授かり人間らしいまともな生活ができるようになりました。

自分だけの力ではなく、周りの人間に助けてもらった部分も大きく、1人では今の環境を築くことはできなかったでしょう。

ここに来るまでに多くの手を差し伸べてくれた人に嘘をつき裏切って生きてきました。

その分、今は僕が手を差し伸べられる相手にはできる限り手を差し伸べるようにしていますが、これもなかなか難しいものです。

この記事を通して伝えたかったのは、どんなにゴミクズみたいな生き方をしてきても、本人と環境、周りの人間でいくらでも立て直せるという事です。

また当時の肥溜めみたいな思い出が蘇れば加筆、新規で記事を書こうと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。




元雀荘メンバーが思い出す、雀荘での仕事内容(雀荘勤務中編)

雀荘での仕事内容

雀荘でのメンバーの業務内容は大まかに

  • 開店・閉店作業
  • ドリンクやタバコなどお客さんへの提供物や物品の在庫管理・補充作業
  • 卓が埋まらなかった時にメンバーが対戦相手として入る
  • お金の管理
  • 店内清掃
  • 牌や卓の清掃
  • 来店連絡などの電話対応

などです。

パッと見どこの店でもありそうな内容ですが1個1個にボチボチ爽やかな闇が潜んでいます。

今回の記事では雀荘での金銭のやり取りについて書かれています。

賭博行為で違法なのでは?という疑問もあるでしょうが、当然バッチバチの賭博です。

令和2年に元検察庁の幹部や新聞記者が賭け麻雀に興じて話題になりましたが、金銭を賭けた時点で賭博です。

実際問題見逃してもらっている部分も多くあったりします。

なので、その辺りのグレーというかブラックな部分も色々とやり方を工夫している部分もあります。

その辺も含めて順番に書いていこうと思います。

業務内容を説明する前に、当時の僕が雀荘に入店から辞めるまでに置かれていた状況を大雑把な時系列順に軽く書いておこうと思います。

  • 時給860円
  • パチスロ4号機時代で狂ったように消費者金融に手を出し5社焦げ付かせる
  • 初月給料マイナス6万円
  • 家賃が払えず電気、ガス、水道を止められるフルコンボ
  • 結果、賃貸を追い出され家具などは店長の家に、住む場所はメンバーの家などを転々
  • 勤務中空腹を凌ぐためにお客さんに提供するアイスコーヒーなどにシロップを大量に投下し糖分とカロリーを補給する
  • 当時マクドナルドがまだ安かった時代だったので、毎日マクドナルドで生活して2か月目に血を吐くも医者に行けず死を覚悟する
  • 1回店で問題を起こし1週間ぐらいホームレス
  • 飢えを凌ぐためにコンビニで板ガム手に入れてそれで過ごす
  • 麻雀強くなってアウト減らすしかないという結果に行きつくも、お客さんからむしり取りすぎてバチクソに怒られる
  • あまりにお金がなさ過ぎて、ホストクラブの体験入店に飛び込む(1勤務5000円)

こうしてみると今こうして、結婚して家建てて子供がいる生活が奇跡に思えるぐらいの生活をしていました。

この辺の思い出すだけでも吐きそうになる内容に関しては次の後編で書こうと思います。

また雀荘で働くメリットの中に、麻雀が強くなれるというものがあります。

最初のうちは不自由に感じますが、慣れてくるとそれが当たり前になり実力は間違いなく底上げされると保障します。

メンタルはゴリゴリ削られますが……

そもそも雀荘ってどんな感じなの?

初心者でも大丈夫?

そんな疑問をお持ちの方は前編を読んでいただけると、簡単ではありますが書かせていただいています。






お店の営業時間

僕の店舗ではAM10時オープンでした。

週末ならともかく平日は昼過ぎまで誰も来ませんので基本的に店の鍵を持つ店長とメンバー1人で十分でした。

なので基本的にお客さんが来るまでは店内清掃などで時間を潰すだけの簡単なお仕事に感じますが、後に書く閉店時間で一転します。

昼以降に仕事をさぼって遊びに来てくれるお客さんやフリーの学生さんがよく来てくれて、夕方仕事終わりに常連さんが来店してといった感じで、夕方以降が本番なイメージでした。

そして閉店時間ですが、風営法では原則として深夜12時から朝の6時までは営業できないので表向きは12時でシャッターを下ろしていましたが、お客さんが残っていた場合は関係なくシャッターを下ろした後も営業は続いています。

名目上は仲間内で遊んでいるという形で、警察が来ても言い逃れできるような体制ではありました。

基本的にはみなさん朝の5時か6時まで遊んで帰られる方が多かったです。

で、そこから店内の片づけなどはもう平日ならば開店時までずらしますが金銭の管理はそうもいかないので売り上げなどの集計を取ります。

なんやかんやで1時間ぐらいそこで潰れるので6時に閉店したら7時にようやくすべてが終わります。

そこから10時には店を開けなければならないので帰ってシャワーやなんやらをしていたら1時間寝られれば御の字です。

平日10時オープンしてからしばらくは暇ですが、逆に辛い。

週末だと開店と同時に来店されるお客さんもいるので帰らずに店で寝たほうが早いぐらいでした。

物品の補充や在庫管理

ここで言う物品は、お客さんに提供するフリーのドリンクやコーヒー用の豆、タバコなどです。

店舗でいくつかの銘柄のタバコ(お客さんの銘柄を把握して買いだめして保管しておく)があったので当時お金がなかった僕はよくくすねていました。

お金がない理由は後述しますが、当時は店のタバコや飲み物で生活していたレベルです。

卓が埋まらなかった時のお客さんの相手

これが当時お金がなかった2番目の原因でした。

店側としても避けたい事態でしたが、平日の朝一などにお客さんがお1人で来店された際はメンバー3入りで対応せねばなりません。

この場合厄介なのが、メンバーの負け分は給料から天引きな点、かと言ってお客さんを狙い撃ちにできない点などがありました。

メンバーが勝ってもゲーム代で400円削られ、お客さんにゲーム代払わせるにしてもメンバーが削られるしかなかったので、メンバー3入りの時点でほぼ詰みでした。

例えばメンバーが2人いたとします。

店側としてはマイナスが多いメンバーをできるだけ卓に入れず負担を減らしたいのですがメンバー2欠けだとそういうわけにもいかず打たざるを得ません。

知ってる範囲では個人での最大マイナス9万円のメンバーもいました。

時給から天引きされたうえで9万ですのでその月だけで15万円は負けていたはずです。

それも月の後半はできるだけアウトを増やさないようにメンバーが工夫してのそれでしたので、フォローがなければどうなっていたか考えるだけでも恐ろしい。






メンバーに課せられた制約

制約と言えば厳しく聞こえますが、内容としては至極当然の物で、卓上マナーから卓回しに至るまでいくつかの制限がありました。

1.引きヅモ、強打の禁止

ツモ上がる際に手前に引いて卓にカツーンと当てる動作と牌を切る際に強く叩きつける動作です。

あくまでもメンバーは勝ち負けに関係なくお客さんに楽しんでいただくための麻雀を求められるので、お客さんを威圧するような打ち方は禁止です。

2.即引っ掛け禁止

例えば上がり牌が3ピンの辺張待ちのときに6ピンを切っての即リーチは禁止でした。

1巡回してのリーチはOKでしたが、極力やらないように打ち回すことを叩き込まれました。

3.声出しの徹底

当時働いていた店は4人打ち、3人打ち共通で東南戦でしたので半荘の始まり、南入、オーラスで誰がトップか、ゲーム終了時の場面ごとに他のメンバーに卓の状況がわかるように声を出すことが求められていました。

4.ドリンクやタバコなど、お客さんの注文対応

清一色5面張聴牌、待ちはどこかだとか、メンツオーバーでどこから捌くかなどを考えている場面でもお客さんから飲み物などの注文が入れば店内のメンバーに聴こえるように「〇卓〇〇さんアリアリお願いします」などのメンバーとしての仕事も求められます。

麻雀だけ集中して打つのではなく、自分の卓やメンバーが入っていない卓のゲーム状況、来店されたお客さんの確認など、様々な状況判断が求められました。

バイトを始めた当初、これと次の5番目の制約が絡み合いなかなか上手くできずに麻雀でボコボコにされました。

5.打牌は遅くても2秒以内

麻雀界では有名な雀鬼流ではだいたい1秒と聞いたことがあるので2秒あれば十分余裕がありますがツモってから打牌まで遅くても2秒と定められていました。

4と5、さらに次の6で書く3つが組み合わさった時、慣れていないと麻雀は即座にボロボロになります。

切る牌は右端に寄せ、何を引いたら何を切るなどは他家がツモって切っての間に考えておかなければなりません。

理由としては、他のお客さんも次に引く牌で展開が大きく変わる中でメンバーがツモって「すいません」とか言って毎回長考されたら嫌になるというもので、麻雀はあくまで同卓者全員でゲームを作るので、1人がテンポを乱すことでゲームが中だるみしてしまうのと、サクサク卓を回して回転率を上げないと店の利益にならないというのがありました。

なので、多面待ちで待ちがわからない場合はとりあえず切って他家がツモって切ってをしている間に判断しなければなりません。

慣れると1秒でも余裕なぐらい早くはなります。

卓内の人間で3人が遅くても1人が早ければ自然と卓全体の打牌速度が上がるのでメンバーはできるだけ早く丁寧に打つことを求められました。

とはいえ、初のお客さんなどに配慮し、慣れていなければそれに合わせたスピードで打つようにはしていましたし、常連のお客さん方もその辺は理解していただいていたので、その点ではいいお店でした。

6.見せ牌、チョンボの裁定

見せ牌とは、自分の手牌をうっかり倒してしまった場合、それが5萬だとするとその牌では上がることができないといったものです。

この辺の取り決めは店によって様々ですが、僕の店ではその牌では上がれないというものでしたが、それが1つならばいいのですが5つくらいパタリとされたときは地獄でした。

覚えておこうとしているうちに自分もその牌では上がれないと勘違いした手組をしてしまったり、忘れてしまったりと困らされた記憶があります。

あとはチョンボですが、誤ロンなどはマンガン払い、コシ(ポンやチーなど発声しようとピクリとしてしまう動作)は上がり取りの場に1000点供託という扱いでしたが、5の打牌は2秒以内と組み合わさると意外とやってしまいがちでした。

7.初手や特定牌の制約

第1打に風牌(東、南、西、北)の禁止

これは四風連打(4人全員が同じ風牌を第1打に切り流局となる)を防ぐようにします。

親がメンバーで要らないからと軽率に切ってしまうと四風連打をお客さんに意識させない為です。

基本的に僕の店舗では、第1打に安易に字牌を切らない(他家に鳴かれるのを警戒して絞る)ドラは聴牌まで抱えるといった制約がありました。

この仕事をして、牌を大事に扱うという言葉の意味を覚えました。

8.賽振りの結果は誰よりも早く発声

例えば自分が親で対11を引いたとします。

その場合は即座に対11、6残しでお願いしますと発声しなければなりません。

これはお客さんが親で賽振りをした時も同様です。

そしてこれはお客さんもメンバーもそうでしたが山を斜めに前に押し出す嶺上牌は崩しにくいように降ろす角・角で残った場合は取りやすいように次の山にくっつける、これは暗黙のルールでした。

9.捨て牌は6枚で次の段

河の捨て牌は枚切ると次の段に切るように定められていました。

お客さんよりも綺麗に河に牌を並べるのは当然で、汚いと即座に指摘されるほどに厳しかったです。

10.第1打は理牌するよりも先に

これは自分が親だとした場合、理牌より先に不要牌を判断しすぐに切ることで下家のお客さんが待つことなくすぐに切っていただけるように行います。

親だろうが南家だろうがこれは絶対でダブリー配牌でも何でもすぐに切ります。

自分が親番で理牌でもたついてお客さんを待たせるのは論外で配牌で手牌がバラバラでもすぐに判断して切ることは初歩でした。

その中でうっかりドラを切ってしまったり必要牌を切ってしまったりと、様々なミスをしましたが慣れればそんなに難しくはありません。

こういった動作の積み重ねでスムーズな卓回しができるようになっていきます。

11.フリー卓1ゲームにつき毎回の順位と得点表の作成

これは卓についていようがいまいが管理していました。

紙に順位を書き、誰からゲーム代をいただいたかわかるようにするための物で、後述するお金の管理で必要になってきます。

たまにお客さんが半荘5回で自分がどういう着順でゲームを進行しているのか尋ねられるときにも使用します。

同卓している時はこれを書きながらゲーム代をいただいたり、次の半荘に移る前に飲み物や休憩の有無を確認したりします。

とはいえ、慣れていないうちは地獄

こうやっていくつかのメンバーに課せられた制約を思い出せる範囲で並べましたが、どれも当然のことだと今では思いますが、当時はそれのいかに難しかったことか。

正直3か月目まではこの制約で思うように打てず。連続でアウトを切り給料がマイナスでした。

仲間内で多少強くてルールも知っている程度の気持ちで飛び込んで、いざ店内ルールを意識して打った時の自分の配譜はなかなかひどいものでした。

なぜそこでそれを切った?なぜそうなったの連続でそもそもの基礎ができていないとボロクソに言われたのを今でも覚えています。

そこで、負けているくせにロン毛のプリン頭でイキッている感が凄く嫌で入店1月目で丸坊主にして再出発を図りました。






お金の管理

店でのお金の動きはドリンクやタバコなどの物品の買い出し、ゲーム代、貸し卓のレンタル代、チップがメインでした。

物品やゲーム代(フリー卓の半荘1回400円)と貸し卓のレンタル代はシンプルですが、問題はチップ。

これはフリー卓のお客さん限定で、まず入店時に基本10000円(知らずに5000円しかない場合は臨機応変に対応)一時お預かりし、チップに交換します。

当店はチップ制だったので赤・裏・一発・役満賞・ゲーム代・半荘ごとの精算のやり取りを全てチップで行っていました。

この10000円分のチップが溶けたらまた追加でチップを購入していただき、退店時に手持ちのチップを現金に換算するというものでした。

メンバーも同じように10000円分のチップを持たされてお客さんと対戦するので、10000円より浮けば給料+勝ち分でウハウハです。

当然ですがゴリゴリにアウトです。

ですが、万が一警察の巡回が来た際は金でなくチップで扱っています?お金?賭けてませんよ?のていです。

ちなみに警察の巡回が来たことはありません。

こうして、その日の収入と支出を割り出し、金庫内のお金照らし合わせていました。

前述したように僕や他のメンバー、店長やオーナーがちょいちょい金庫のお金やタバコなどの物品をパクっていたので当然合うはずもありませんが、その日チップで浮いたメンバーはこっそりと補填したりしていたのでもはや暗黙の了解で無法地帯甚だしかったですがそれで命を救われていた部分もあったので当時は何も言うことはありませんでした。

前述した半荘ごとの着順を書いた紙や買い物のレシートなどがお金を照らし合わせる証拠ですが、こうなってはもはや無意味です。

店内清掃・牌や卓の清掃

この部分に関しては至極まともで、店内の窓ふき、床の掃除機がけや店の前の掃き掃除がメインで特に書くことはありませんが、卓や牌の清掃は基本的に負けが込んでいるメンバーや慣れていない入りたてのメンバーがやらせてもらえることが多かったです。

こう書くと皆がやりたがっていたように感じるかもしれませんが実際その通りです。

卓の清掃は自動卓全体の拭き掃除、点棒の拭き掃除ですが、問題は牌の清掃です。

やり方は自動卓から全ての牌を出し適当に並べ、裏面→牌を全部起こして上面→牌を全部倒して表面→、もう一度ひっくり返して下面→横に全部倒して左面→牌を全部2回転がして右面。

これでワンセット。

全自動卓は2種類の牌がセットされており、ゲーム中Aの牌が終わり、次のゲームに移る際にBの牌が自動卓から現れ、その牌でゲームをしている間にAの牌が卓内で混ぜられ、セットされて次のゲームに備える仕組みになっています。

なので、清掃も2種類の牌を清掃する必要がありますがなぜこの業務が人気だったかというと、練習できるからというのが大きかったです。

この作業をしている間は基本的に店が暇な時間帯であることが多かったので、この作業をすることで牌の扱いに慣れたり、前述したようにツモってから切るまでの時間を縮めるための練習をしたりと様々でした。

なので、この作業は負けが込んでいるメンバーや入って間もないメンバーにやってもらうことが多かったです。

要は練習する機会を与えるという意味合いが大きかったです。

後はオカルトではありますが、牌や点棒を大事に扱うと良い牌や点棒が寄ってくるというジンクスも込められています。

こう聞くと効率派の雀士やアンチオカルト派の方から失笑されそうですが、仕事として麻雀を打っていると、そういったものにでも本気で縋りたくなるのです。






来店予約などの電話対応

後は来店予約の電話ですが、これはフリーの常連さんか貸し卓の予約電話であることがほとんどでしたが、ごく稀に新規のフリーのお客さんの場合もあったのでその場合は店内ルールの紙を見ながらいくつかの確認事項をお伝えしたうえでご来店していただけるようにしていました。

何度かあったのですが、店に来てから店内ルールを知りそんなルールで打ちたくないと帰られるお客さんがいました。

基本的に大手チェーン店のルールを参考に店内ルールを設けていたので、どこの店に行っても同じルールなのですが、去る者追わずで丁寧に対応させていただいた思い出があります。

まとめ

当時は死ぬほどブラックだなと思って、前編・中編の記事を書いてますが喉元過ぎたのか今から思えば内容としてみればそこまで酷いものでもないなと思っています。

お金が欲しくてバイトしているのに何故か給料日に6万円支払う不思議。

というのも、負けたのだからまぁそりゃそうかと今では思えます。

僕自身麻雀が好きで選んだ仕事だったので、生活とか金銭感覚とか常識とか倫理観とかその辺のものは綺麗さっぱりぶっ壊された点を除けば楽しい仕事でした。

後は、いかに仲間内で打つ麻雀やゲームでの麻雀が自由で人に迷惑をかけてしまったかな?と考えれるようになります。

今自分がゲームや仲間内で強い方だと自信をお持ちならば是非雀荘で、フリーを体験していただけたらと思います。

たまに本気の化け物と出会えます。

後は、強い相手と対戦することに喜びを感じられる体に魔改造されます。

実際にレベルが3つも違う相手と対戦すると勝ち負け度外視で説明できない楽しさを感じることができます。

とはいえ、前編では雀荘とはどういうところなのか?という内容で、中編では雀荘で働くメンバー視点での内容でしたので、後編では完全に個人の内容になると思います。

借金まみれになったり、住む場所を亡くしたり、ぼかして書くかいっそ書かないか悩むぐらいブラックな出来事があったりと今思い出してもウヴァァァァァァァァってなるような内容ですが読み物としてはなかなか楽しい物にはなるかな?とは思います。

ちなみに、僕が働いていた店の付近には今でも近づきたくありません。









雀荘で働いた経験。そもそも雀荘ってどんなところ?初心者でも入れる?(雀荘勤務前編)

もう今から10年以上も前の話ですが大阪のとある地域で雀荘のメンバーとして働いていた時期がありました。

今回はその時の勤務内容や業務内容、普通に生きていたらまず経験しなかったであろうエピソードなどを書いていこうと思います。

あくまでメンバー(従業員)視点です。

今回も前中後編にわけて、雀荘とはどんなところなのか、どんな業務内容だったのか、何故辞めたのかなど3つぐらいにわけて書いていきます。

お客さん目線でも改めて記事を書けたら書こうとは思っています。

あくまで僕が勤務していた店舗の話であり、その他チェーン店さんなどは健全に営業している店舗がほとんどですので業界全体がそうというわけではありません。

以上の点にご留意ください。

尚、最初にお伝えしますが以前に書いた記事の警備員関係よりも闇が深くなっています。

先に警備員に関する記事を読んだ後に、この記事を読んでいただけると、上には上というかドギツさが増して、より楽しんでいただけると思います。

少なくとも警備員の仕事は働けばちゃんと給料がもらえたという点においては間違いなく警備員がまともな仕事だったなとは思います。

https://www.p-rabbit-studio.site/zakki001/

https://www.p-rabbit-studio.site/zakki02/

https://www.p-rabbit-studio.site/zakki003/

また前編では雀荘とはどういったところか?

初心者でも大丈夫なのか?どういう仕組みなのかを簡単に書かせていただいているので雀荘ではどんな仕事内容があるのかを知りたい方は中編を読んでいただけると、雀荘での仕事がどういったものかがわかるかと思います。






そもそも雀荘とは

雀荘とは麻雀をするために必要な卓や牌が設置され、それぞれ店舗ごとに決められた料金を支払い遊技することのできる店舗を指します。

なのでお客さんは財布だけ持っていけば誰でも麻雀を遊戯することができます。

店舗によってはフリードリンクであったり、フードメニューも取り扱っている店舗もあります。

さすがにフードメニューがフリーという店舗は見たことがありませんが、店舗内調理であったり出前を取ってくれるスタイルであったりと様々です。

雀荘ごとの遊び方

雀荘には大きく分けて2種類の遊び方があります。

それが貸し卓フリー卓です。

貸し卓とは?

何が違うかというと、貸し卓は店がお客さんに麻雀を遊戯する場所を提供するだけの卓です。

3人、または4人で来店し、店内の卓を1つ借りて仲間内でルールやレートを決めて好きに遊ぶ方法です。

僕が働いていた店舗は貸し卓、フリー卓両方取り扱っていたので経験がありますが、来店の際は電話にて空き卓があるのか、何人打ちでの来店かを事前にお伝えいただければ、来店までに3人打ち用のセットや4人打ち用のセットの事前準備ができましたので非常に助かりました。

4人打ちから3人打ちに変える場合は自動卓の設定や牌からマンズを抜いたり花牌を入れたりなどの準備があるので忙しい時間帯だと地味に手間だったのを覚えています。

料金は卓ごとに時間帯で設定されており、値段は忘れましたが1時間当たり1000円程度でご利用いただくことができ、フリードリンクの対象でしたので4人ならば1時間で1人250円でご利用いただくことができました。

フリー卓とは?

こちらは1人で来店いただいても大丈夫な卓で、同じように1人で来ているお客さんと卓をセッティングしお客さん同士で麻雀を遊戯していただける卓です。

また、フリーのお客さんが4人、もしくは3人揃わなくても1人か2人ならばメンバーが卓につきお客さんのお相手をさせていただく形になり、途中でお客さんが新たに来店されれば、半荘終了時にメンバーが抜け来店されたお客さんに入っていただく形になっています。

料金は店舗によって料金も支払い方も様々ですが、僕が働いていた店舗では半荘1回ごとの精算でトップ払いの400円でした。






意外と初心者や雀荘が初めてというお客さんでも遊びやすい

近年ではゲームセンターやスマホアプリでMJ麻雀格闘倶楽部、スマホアプリならば雀魂などが主流なのでしょうか、ゲームでの麻雀人口は僕が雀荘で働いていた時代よりも確実に増えている気がしますが、僕の地元では雀荘への新規来店者数がそこまで増えていないように感じます。

よく聞く声が

  • 知らない人と打つのが怖い
  • 点数計算が良くわからない
  • ゲームで十分

この3つが多かったです。

多くの人の雀荘のイメージというと

  • グラサン・パンチ・金ネックスの強面オンリーの客層
  • たまに小指のないおっちゃんがいる
  • 下手なことすると怒鳴られる
  • タバコの煙がモックモク
  • 店員さんも基本的に無愛想

少し言い過ぎな点もあるかもしれませんが、要は怖いイメージが先行しています。

これに関しては連盟や各店舗が女流プロ雀士参戦型の大会を開催したり、麻雀勉強会を店舗貸し切りで開いたりと様々な努力を行っていますが、そもそもがそんな機会があることさえ知られていないのが現状です。

2021年現在はどのような活動を行っているのかはわかりませんが、少なくとも10年以上前の頃は様々な努力が実を結んでいるようなイメージはありませんでした。

実際の雀荘はどんな感じ?

僕の店舗や何度か来店したことのある大手チェーン店でのイメージをメインで書きます。

まずメンバーは基本的にスラックスに白のカッターシャツ、ネクタイ着用です。

髪型指定はありませんでしたので、僕は当時肩甲骨ぐらいまでのロングでプリン頭でしたが胸ポケの名札にはロン毛プリンと書かれていました。

同期のメンバーも坊主頭で爽やかな風貌でしたが名札は和尚さんでした。

メンバーの髪型までとやかく言わないが、お客様に怖がられてはいけないのでそれなりの名前つけるぞ?それでいいなら好きな髪型にして来いというスタンスでした。

新規のお客さんが来店した際にも、自分の名前を名乗るのが義務付けられており

「新規さんご来店です!いらっしゃいませーロン毛プリンです!本日はフリーのご来店でよろしかったでしょうか?」

開幕出会い頭に関西芸人の漫才の出だしのような口上と胡散臭い笑顔に新規のお客さんが何を思ったのか後に常連化した時に聞くと

お客様
お客様

やべぇとこ来てもた、帰りたい

と、思った方が割と多かったです。

後に書きますが、入店1ヶ月でロン毛プリンは住職へと名前を変えることになります。

実際の接客についても、卓内ではお客さんが牌を取りやすいように気を配り、事前に点数計算が苦手と伝えていただいたお客さんと同卓または卓に入っていなくても後ろから点数を他のお客さんに申告するなどのフォローを行っていました。

なので、新規のお客さんも楽しんでいただけるようにメンバー一同精一杯気配りをし、常連のお客さんも増えていくのが楽しかったです。

お客さんに関しても、小指が無かったりややこしい人がいるということもなく、当時でよく来ていただいていたお客さんだと、大学の教授やお医者さん、自営業の方やお菓子屋さんなど一般的な職業の方が多かったです。

雀荘未経験の方が抱くような怖いお客さんが多い、点数計算がわからないから行きにくいというようなことはありませんでした。

もしもこの記事を読んで1回行ってみようかな思っていただけたならば、来店前に自分が不安に思うことを聞いてみても良いと思います。

少なくとも僕が働いていた店舗では事前に連絡いただければ、お客さんのフォローに入れる準備や卓入りの前に他のお客さんに事情の説明と了承を得て気持ち良く遊戯していただける準備ができるので助かります。

事前に問い合わせた段階で微妙な対応をされた場合(あー点数計算できないんですか?たぶん大丈夫だと思いますけどー的な対応)その店には行かないことをおススメします。

初めての雀荘で嫌な思いをすると、実際に牌を触って麻雀を楽しむ機会を失うことにもなり兼ねないので、最初は気持ちよく遊んでいただきたいからです。

勝ち負けはともかくとして。






【まとめ】雀荘は初めてでも怖がらずに行けば意外と何とかなる

今回は雀荘とはどんなところかという事に軸をおいて書きましたが、知らないとどんなところであっても入りにくいのは雀荘に限らず、ちょっとした小料理屋であったり色々なパターンで存在しますが、興味があるのならば勇気を出して飛び込んでしまえば意外と大丈夫です。

雀荘も、入ってみて雰囲気が気に入らなければ半荘1回か2回打って、終わって帰れば良いだけの話です。

ここでご理解いただきたいのは、お客さんの態度が悪い、店の雰囲気が嫌というのは店舗やメンバーの責任です。

  • 例えば点棒を渡す際に投げる
  • 人の上りに文句をつける
  • そもそもの卓上マナーが悪い
  • 三味線を平気で引いたり口での妨害が過ぎる

これはお客さんに注意ができない店側の責任ですので、別の店舗を探すことをおススメします。

逆にアホ程負けた、クソみたいな店だ、2度と行くか。

これは間違いです。

過去にそういったお客さんを何人も見てきましたが、勝てないのは自分の実力であり、パチンコ・パチスロと違い人と人の勝負ですので当然誰かが勝てば、誰かが負けます。

麻雀を楽しむお客さんは、負けっぷりも大事にします。

負けたことにぶつくさ言わず、なぜ負けたのかをキチンと考えたり、負けたけど楽しめたことを口にしたり態度に出してお帰りいただけます。

そういったお客さんは卓を囲んでいても、点棒の移動に喜んだり悔しがることはあっても、怒ったり拗ねたりはしません。

そういったお客さんは他のお客さんはもちろんメンバーからの受けもいいので皆が楽しく遊べる空間を作れます。

もしも初めての雀荘で対戦相手が負けて不貞腐れるようなお客さんであった場合、打ってて嫌な気持ちになると思いますので、自分はそうならないように心がける、それだけで雀荘で楽しむ能力を持っていることになります。

勝てるに越したことはありませんが、正直世の中には化け物かな?と言えるような相手がマジで腐るほどいます。

麻雀を運のゲームと捉えているうちはマジで勝てないレベルの相手がゴロゴロいるので雀荘は楽しいです。

そういう相手は得てして、麻雀を卓で囲む者全員での遊びだと理解していることが多いので、麻雀を楽しむ、強くなるコツはそういった心構えだと思います。

今回はそんな綺麗ごとを書きましたが、次からはメンバー視点での闇をメインに書いていきますので、興味があればぜひ読んでみてください。









狂気!24時間勤務!?限界突破の36時間勤務!起こした事故と転職成功までの顛末(警備員後編)

警備員、勤務時間を、ご紹介

前回から散々引っ張ってきた勤務時間について書いていきたいと思います。

警備員編前編はこちら

警備員編中編はこちら

とりあえずおさらいとして

  • 早番→8:30~18:00 拘束時間は9.5時間
  • 遅番→18:00~8:30 拘束時間は14:5時間
  • 24時間勤務→18:00~18:00 拘束時間は文字通り驚きの24時間
  • EXTRA、36時間勤務 もはや狂気、18:00~翌々日8:30

早番単発からの翌日夜勤というのは休みに匹敵するボーナスタイムでしたが、会社には営業や経理、社長など他の人間も会社に出勤してくるので夜勤よりも気を抜ける時間は少なかったです。

基本的に早番というのは24時間勤務の中での早番タイムというだけで、単発は基本的に少なかったです。

24時間勤務は【にーよんきんむ】

36時間勤務は【さぶろくきんむ】

と、呼ばれていました。

とは言え、36勤務は欠員が出たりなどの特殊な条件でなければ組まれることはありませんでしたので、基本は早番、遅番、24勤務の3パターンでした。

もちろん、元勤務先にはタイムカードとかいう文化はなく、手書きのシフト表が全てだったので、24時間働こうが深夜に働こうが手当なんて出ませんでした。

ちなみに、友人知人に勤務時間の話をすると

友人A
友人A

そんな面白くしようと話盛らなくてもいいよ

とか

友人B
友人B

そんなえぐい目に合うほど前世で何か悪いことしたん?

とか、ボチボチボロクソな言われようでした。

そして、当時は何とも思っていませんでしたが、この記事を書くにあたって警備員の勤務時間とか色々調べたんですが、なるほど他社は天国かな?と、思えるぐらいの違いがありました。

主に24時間勤務についてですが、そこを少し書いていきたいと思います。






24時間働いた後に24時間働くという不思議

色々と調べた結果、コラムサイト警備メディア様の方に興味深いというか、一般的な24時間勤務についての記載があったので、そちらを引用させていただきます。

24時間体制で警備を行う業務がある時、3交代制の勤務体系をとっている会社もありますが、1人が24時間連続勤務を行う会社もあります。

警備員に役立つコラムサイト、警備メディアより引用

24時間体制で警備を行う業務がある時、3交代制の勤務体系をとっている会社もありますが、1人が24時間連続勤務を行う会社もあります。
24時間連続勤務の時、休憩時間はトータルで8時間、実質の労働時間は16時間程度というのが一般的です。つまり24時間で2日分の仕事をしている計算となります。
深夜の休憩は仮眠時間となり、4~5時間ほど連続してとれるのが一般的です。
24時間勤務では、勤務当日を当務、翌日を明け、翌々日を休日として勤務日が回っていきます。24時間働いて2日休み、また24時間働いて2日休みといった具合です。
そのため、警備員の中には「24時間勤務の方が楽」という方もいるようです。この勤務体系だと、平日が休みになるというのもメリットですね。

全体的にこれから僕が書く内容と、警備メディア様の記事内容との違いがありますので、もし興味がありましたらリンクを貼らせていただきました警備メディア様のコラムに一度目を通していただけると、これから読む内容が一味も二味も変わってくるのではないかと思います

さて、警備メディア様と違う点は、24時間勤務の後に、明け休みと翌日の休みなんてものは存在しないという点です。

仮に18:00から翌日の18:00まで働いたとしましょう。一般的には2日後の18:00までは明け休みと休みのはずです。

24勤務翌日の8:30からの出勤、普通にありました

もちろん、何らかの手当てがつくだとかそういったこともありません。

ひどいときには、8:30出勤の翌日8:30退勤からのそのまま18:00からの出勤も普通にありました。

さらにさらに、運が悪いと8:30退勤のはずが、まだ交代要員が来てない8:00ぐらいに出動が来て対応が長引き、会社に戻ったのが10:00ぐらいになり、そこから報告書などを作成し帰るのが11:00過ぎ。

そして7時間後には普通に夜勤のパターンもありました。

もちろん、残業代とかでるはずもなく、11:00に帰宅、お風呂や食事を済ませ数時間仮眠し流水のように流れる動きで夜勤へGOというデスロードが当たり前みたいに行われていました。

極限に運が悪ければ、そこから24時間勤務です。

もちろん、勤務中に仮眠時間を表向き設けられていますが、前回、前々回も書きましたがあってないようなもので、配置場所によってはずっと動きっぱなしになることも少なくありませんでした。

とはいえ、基本会社には

  • エリア1
  • エリア2
  • 電話対応や機動指示を出す管制員2名

合計4人いたので、勤務内容によってはそれぞれがフォローしあっていたのでまだマシでした。

もちろん、真剣に体調面や、疲労からのミスなども考慮しての配慮ですが、こういった連携を取れなければ仕事は回りませんでした。

なので、仕事内での人間関係というのは非常に大切で、仕事以上に神経を使うところであったともいえます。

勤務していた当時は思考停止して働いていたので、それが普通だと思っていましたが、今回記事を書くにあたって色々調べていますとまぁ出てくる当時のおかしかった点

この24時間勤務の後に開け休みと休みがあるなんて幻想のおとぎ話でした。

大手警備会社に勤めていた友人から、うちは明け休みと休みあるで、と言われてもそれは大手だからであって、小さな会社には関係ないんだと本気で思ってました。

大手、中小関係なく一般的な話でした。

ですので、仮にこのページに辿り着いたのが、検索で警備員、転職で調べた結果の場合入社前によく確認しておきましょう。

もう一度言いますが、僕の記事は機械警備業務に従事していた経験です。

施設警備も雑踏警備も警備員であることに変わりはありませんが、働き方は大きく違いますので、自分がなりたい警備員の種類と業務内容、そして勤務時間や休日などは事前に良く調べて確認しましょう。

仮に風邪をひいたとしましょう。

一応は楽なエリアに回してもらえますが、楽なエリアとは言え仕事は仕事なのでマジで治りません

じゃあ休めやと思うかもしれませんが、少ない人員で回していた為、自分が休むと他の隊員が24時間勤務の割り当てを受けたり、迷惑がかかるのと、休んだ後は休んだ時に頑張ってくれた他の隊員を休ませる為に激務なエリアに割り当てられることが多かったので純粋に嫌でした。

今にして思えばこの考えがすでに思考能力やられていたのだなと思います。

36時間勤務については特に語ることもないのですが、書いて字のごとくとはいきませんが24時間勤務+早or遅番なので、正確には33.5時間勤務か38.5時間勤務ですね。

頭おかしい

当時から思っていましたが、今でも思いますね。

ネジが飛んでしまっていたんでしょう、頭の。






当然、そんな勤務をしてて事故が起こらないわけもなく

18:00から18:00の24時間勤務で一番睡魔が来るのは12:00~17:00の間でした。

早番タイムのどこかで仮眠をとれることもありましたが、機械警備の出動以外にもお金を出し入れする機械の故障対応や駐車場の出庫対応、他にも様々な対応があったので仮眠をとれる時間はほとんどありませんでした。

そして、その日は訪れました。

15:00ぐらいだったのを今でも覚えています。

あと少し頑張れば帰れる。そして次は遅番なので実質24時間は自由だと考えていました。

その時は客先のライフラインの復旧させる作業で、現場に向かっている途中でした。

信号待ちで少し意識を飛ばしてしまい、ブレーキから足を離してしまったようで、前の車に突っ込みました。

完全にこちらの落ち度ですので、すぐに警察を呼び会社に報告し別の人員に現場対応を任せ、事故対応の為現場に残り、諸々の処理が終わった後、会社に戻りました。

待っていたのは、現場の隊員や現場責任者、営業や警備部、常務に専務に社長室へのツアーごめんなさい。

一通り報告と謝罪ツアーの後は18:00から勤務の隊員と引継ぎを行う際にもツアーごめんなさいは続き、各々業務に戻っている中報告書と始末書の作成。

書類内容が多かったのと、24時間勤務後で頭が働いていなかったので一時帰宅、家に帰ったのは22:30ぐらいでした。

18:00出勤の予定だった僕は昼前に会社に行き、現場責任者と菓子折りを持って事故被害者宅に謝罪に向かい、被害者の方に菓子折りを渡し謝罪をした後に会社で前日やり残した書類作成に取り掛かり、なんだかんだで全部の書類を済ませたのが17:00ぐらい。

そこでツアーごめんなさいセミファイナル、会場は社長室に向かい書類を提出しました

その場で言われたのは、事故での相手の車の修理代や諸々の9割は会社が持つので1割は僕が持つようにとの事でした。

50万ほどとの事で、1割の5万が手取り16万の給料から引かれます。

名目としては、会社が全額持つと今後の再発防止のためにならないということでした。

タイミング悪く、その時僕は警備員の資格試験を受けている最中であり、落ちたら試験代は全額自己負担、合格すれば半分会社が出してくれるというものでした。

会社が試験受けて来いと指示していったのに受かっても半額取られます。

つくづく顧客の財産と安全を守ることはあっても、自社警備員の生活は守ってもらえないのだなと思いました。

結局合格はしましたが不思議なことに半額は自己負担でしたので、その月の給料は手取りで9万切っていたと思います。

本気で生活できないレベルまで追い込まれました。

当時、被害者の方に対する申し訳なさと、同じ部署の機動隊員に迷惑をかけてしまったことに対する反省はもちろんありましたが、他の隊員はあの勤務状態じゃ仕方がない、気にするなと言ってくれましたが、他の部署の「やりやがったなこいつ」というような対応は今でも覚えています。

そして、ツアーごめんなさいファイナルは夜勤明けの会社全体での朝礼で全社員の前で反省と再発防止の対応策を発表させられ、終わりました。

適当な再発防止策を発表しましたが、本音は勤務内容と時間をどうにかしてくれと言いたかったです。

現場責任者に止められましたが……

もちろん、事故を起こしたのは僕だけではなく、基本的に車での現場出動が多かったので脱輪や自損は当たり前のようにありました。再発防止もクソもありません、全員が疲れていました。

もちろん、定期的に人員の補充を行ってはもらえましたが離職率は当たり前のように8割越え

長く持っても1年、早ければ1ヶ月で来なくなったというのもありました。

この半年後ぐらいに我慢の限界が来て、人事課長にセルフのガソリンスタンドの定員の空きは出たかと尋ねたところ

人事課長
人事課長

面白い冗談言うなぁwww仕事の内容ほとんど把握してて、役職もそこまで上がったんやから、このまま機動で現場責任者コースやろ?出世街道のレール乗ったなwww

との、ありがたい回答が返ってきたので、その日のうちに派遣会社の登録とハローワーク通いを始めました。

正直、セルフのガソリンスタンドへの異動を心の支えにして3年間頑張ってきてたので限界ラインをたやすく突破しました。。

その後、1か月ほど僕のシフトが比較的優しい配置だったので、裏で話が回っていたのはお察しでした。






地獄からの脱出

上記で、派遣会社に登録し、ハローワークに通いだして半年後。

なんやかんやでまだ警備員をしていました。

部下を持ち、役職も上がりゴリッゴリに捕獲されている感が凄かったです。

そういったこともありましたが、やはり正社員という枠を飛び出して派遣社員でやり直すということが怖かったのもあります。

当時で20代後半、30代が見えてきていました。

30代に突入する前にと思ってはいましたが、なかなか動けずにいましたが、ついに転機が来ました。

嫌気がマックスに差し掛かっていたころ、登録していた派遣会社から紹介予定型派遣の誘いがありました。

派遣先で使えないと判断されれば、契約を切られ無職に転落ですが、この機を逃せば勤務時間や給料的に結婚もできない、メンタルも体ももたないという未来が見えていたので、思い切って退職しました。

今現在は、その派遣先で正社員として勤め、当時付き合っていた現在の嫁と結婚し、家を建て、娘を授かりました。

子供が産まれるまで、転職してから5年以内で結婚、家、子供という人生のイベントを一気に駆け抜けたので、転職してから今日までの内容は実に濃いものでした。

色々と迷惑をかけた友人の手助けや運などもありましたが、今では人並みに人間らしい暮らしをできています。






警備員という職業を振り返って

色々と書いてきましたが、振り返ってみれば色々と貴重な体験ができて悪い事ばかりだったというわけでもなかったように思えます。

その貴重な体験の対価が寿命やらメンタルやらだったので割に合わない感はありますが、夜勤が終わってからそのままパチンコ屋に並んで閉店まで遊んだこともありますし、平日休みがほとんどだったので遊ぶのも人ごみにもまれるということも少なかったです。

同じ部署で働く人間も優しく親切でした。

リアルに誰かが倒れれば全員に被害が及ぶというのもありましたが、お互い助け合うという精神を持っていたので、人間は本当に良かったです。

しいて誰が悪いかと言えば、現場に目を向けず改善もしてくれなかった会社でしょうか。

また、シフトもある程度融通が利いた部分もあったので、その辺もずいぶん助けられました。

それでも、ずっと働けるような仕事だったかと言われれば今でもはっきりとNOです。

子供がいまれた今、仮に警備員を続けていたとしたら積極的に育児などに協力できていたか?と聞かれたらNOですし、そもそも結婚していたかも怪しいところだったでしょう。

あと、これはおまけ程度ですが、夜勤をしていると、晩御飯というのは基本出前だったので、1勤務で1,000円前後のお金が飛んでいきました、仮に20日夜勤で働いたとして2万円なので、ここが非常に厳しかったです。

自分でお弁当を作ったり、総菜パンで済ませたりと抵抗はしましたが、周りの人間が出前を頼んでいる中1人だけその輪を乱すのもおかしいという空気が当時はあったので、結局出前がメインでした。

人生において、少し経験してみる分には色々な施設の裏の部分が見れたり、タイムカードのありがたみを感じれたりと経験値を貯めるにはいいかもしれません。

転職後、まだ日が昇っているうちに帰宅したときは逆に不安になれるような経験を自分の人生でできたことは本当に貴重だったと思います。

以上で3記事続いた警備員時代のお話は終わりになります。

しつこいようですが、他の警備会社がこうであるというわけではありませんので、警備会社に就職する際は面接時に色々確認するようにしておきましょう。

基本的に施設警備の仕事ならばここまでひどいことにはならず、なんなら比較的楽と言い切れるまであります。

後は僕が経験した仕事でパンチが効いていた仕事シリーズが2つほどありますが、それもいずれ記事で書けたらなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

他の記事も流れで読んでいただけると嬉しいです。









警備員という仕事に就いて警備員ってなんだろう?と、わからなくなった仕事内容!(警備員中編)

機械警備業務を経験した

前回の記事で警備員になるまでの経緯と、驚きの労働時間とお賃金をご紹介させていただきましたが、今回は仕事内容についてできるだけ面白おかしくご紹介したいと思いますが、文章の端々に当時の記憶が蘇り、地獄みたいに暗い感情が飛び出してしまう可能性があることを予めご了承ください。

前回の記事を読んでいなくて、そもそも機械警備とはなんぞや?という方は前回の記事のリンクを貼っておきますので、1度読んでいただけると楽しく記事を読んでいただける……ということはないかもしれませんがブログのアクセス数が増えて僕が喜びます。

前編はこちら

後編はこちら

で、前回も言いましたが、あくまで地域の小さな警備会社での話であり、大手警備会社に関しましてはキチンと福利厚生や労働環境が整っていますので、業界全てがそうというわけではないことをご了承ください。

また、一部の仕事内容に関しては一般の方に知れ渡っていないような内容も含まれていますので、ぼかしにぼかして表現することがあります。

もしかすると、頭に?マークが浮かぶような表現があるかもしれませんが、僕も身バレや怒られるのが怖いのでご了承ください。

それでは、1つずつ説明していきます。

これも警備員の仕事?意外と幅広かった業務内容

前回の記事でも書いたように、警備機械を設置した施設への駆けつけ業務、まずこれが主な仕事ですが、他にも色々あります。

  • カメラを設置した施設の入室、退室管理
  • 警備会社から派遣された立体駐車場への売上金回収と夜間金庫への投函
  • 契約先施設の定期巡回(深夜時間含む)
  • コインパーキングで出庫できなくなった車両の手動出庫駆けつけ
  • ライフライン関係のかなり有名な会社から、顧客の住居に赴きライフラインのアレを使えるように現地で機械操作
  • とあるお金を預けたり出したりする機械のトラブルがあった場合、その機械を設置している会社から依頼を受けトラブル対応
  • 山奥の集落に住んでいるお年寄りの家に設置された緊急通報装置の電池交換
  • 年末年始、港に置いてるトラックのパーツやガソリンが盗難に遭っていないかの見回り業務

ざっくりと、思い出せる範囲でこれだけでてきました。

近年のコンビニエンスストアも業務内容の多重化が叫ばれていますが、世の中サービス業の品質や多様性が問われている中で、顧客の財産や安全安心を守る警備員にも同じようなことが言えます。

あらゆるサービスを顧客に提供し、安心して生活していただけるよう創意工夫を凝らし、ありとあらゆるサービスを提供、提案してきました。

お客様には……

お願いですからその気持ちの10分の1でもいいから、現場の警備員にも回してほしかったです。

さて、本当ならば1つ1つ細かく丁寧に嫌だったこと、辛かったこと、しんどかったこと、辞めたいと思ったことを説明したいところですが、あんまり詳しく説明すると、身バレや怒られる可能性が出てくるので、特に思い出深いものだけ解説して、あとはなんとなく雰囲気で察してもらえそうなものを、いかに辛く、辞めようと思ったかを点数をつけて解説します。

カメラを設置した施設の入室、退室管理(辞めたい度10/100)日勤夜勤共通

これはもう読んで字のごとく、カメラ越しに従業員さんの顔と名前を確認し、出入り口のカギを遠隔操作し、入れたり出したりです。

画質が鬼のように荒く、挙句の果てに活舌が錆びたネジのように悪い従業員さんには前半苦労させられましたが、後半は声だけで判別していました、サガシタさんとサダシタさんは鬼門でしたね。名前何とかなりませんかと聞きたくなりました。

警備会社から派遣された立体駐車場への売上金回収と夜間金庫への投函(辞めたい度5/100)夜勤限定

これはお金が絡んでいたので、よほど出動が立て込んでいなければ2人1組で行うルールでした。

でしたというぐらいなので、当たり前みたいに1人で行かされましたが、ボチボチ羽を伸ばせたので嫌いではありませんでした。

最悪だったのはお金を持ったまま現場に行かされたときでしょうか。

持ち物

  • 100手前ぐらいある、顧客の物件鍵
  • 20万くらい入ったボロイ布袋

しかもお金の投函時間は大体決まっていたのでスピーディな対応が求められていました。

行き先は、不法侵入しようとしているガチの犯罪者がいるかもしれない顧客物件です。

顧客の安全もそうですが、僕も1人の人間であることをぜひ思い出していただきたい。

とはいえ、基本は気楽にお金を受け取って夜間金庫にポイッ程度だったので気楽でした。

契約先施設の定期巡回(辞めたい度45/100)夜勤限定

夜間のスーパーに長期に無断駐車していないかの見回りや、施設内の巡回を行い、異状なければ報告書を書いて終わりの簡単なお仕事ですが、これで仮眠時間は大体飛びます。

他の出動と重なろうものなら、仮眠時間?甘えるな走れ状態です。

一番印象に残っているのは他の隊員が駐車場内で自ら天に還る行為に及んでいる車を発見したという報告でしょうか。救急車で運ばれていったそうですが、その後どうなったかの報告は受けていませんし聞きたくもありませんでした。

夜間巡回の地域に当たった時は仮眠時間が取れないのが確定したので本当に嫌だったかというとそうでもなく、いっそ諦めがついたのでそれはそれでよかったです。

この思考がすでに頭のネジが緩んでいたのだろうなと、今では思います。

コインパーキングで出庫できなくなった車両の手動出庫駆けつけ(辞めたい度80/100)日勤夜勤共通

本気で嫌でしたね。これに関しては今でも黒い感情が駄々洩れになるレベルです。

まずはコインパーキングで出られなくなるというのがどういうことかをご説明します。

基本コインパーキングは、タイヤの前にフラップ板をかませるロック式と出入り口にバーがあるゲート式に分かれます。

特に多かったのがロック式でした。

  • 雨の日に濡れた札を機械に入れ詰まって出られない
  • 別の車室の料金を払ってしまった
  • お金を払ったのに板が下りない

この3つが多かったです。

まず1つ目のお札が濡れて機械が詰まった、出られない。

まぁまぁまぁまぁ、雨ですし?お札が濡れてしまうのも仕方がないです。これに関しては機械を開けてお札取り出して返して別の札かコインで出てもらって終わりです。

2つ目、別の車室のお金を払ってしまった。

これに関しては、警備員は緊急出庫対応しかできないので、ほとんどが現場に向かう途中でキャンセルがほとんどでした、自分の車を止めた場所ぐらい把握しましょうと、言いたいところですが、管理が行き届いていない駐車場ですと、車室番号が見にくいところもあるので事前に確認しましょう。

で、3つ目。これは現場に向かうまでに、払う車室を間違えたとかその辺を本気で願いました。

大体はフラップ版の可動部分の動作不良なのですが、大体この手の出動は夜間である場合がほとんどなので純粋に暗くてパーツが見ずらいので嫌でした。

で、3つ目が特にそうなのですが、駐車場対応の何が嫌かというと、大体3件に1件ぐらいの割合でお客さんが激おこなんですよね。

さらにそれぞれのお客さんがみんなどっかでリンクいてるんですか?ってぐらいの頻度で言われるのが

激おこお客様
激おこお客様

待っていた間に料金加算されたじゃないの!その分まで払えって言うの!?

警備員
警備員

申し訳ございません、我々も出庫対応での出動となりますので、お支払いしてもらうしかありません。明日の9時以降であれば管理会社に電話が繋がりますのでそこでオペレーターとお話してもらうしか我々もどうしようもないんですよ……

このやり取りで済めばマシな方です。

お客様が怒る気持ちもわかるんですよ、てかふつうは怒る。

でも出庫対応に駆けつけた警備員にできることってマジで車を出庫させる以外ないんですよね。

気の弱い隊員は会社に内緒で自腹で払っていたという事例もありましたが、ただでさえ薄給なのにそこまでするつもりもなかった僕はお客様が納得するまで上記のやり取りを繰り返していました。

ひどい場合には110番通報したこともあります。

さらにさらに、最悪なのが代行&酔っ払い客のコンボですね。

酔っ払い客は理屈の通らない暴言を吐いてくるし、代行のおっちゃんはスヌーズを解除できないアラームレベルで早くしろの1点張り。

機動隊員の乗っていた車を酔っ払い客に蹴られたので、これも110番通報でした。

他にも、コインパーキングごとに精算機の形が違うのですが、当然鍵の形も開錠方法も違うわけで、各駐車場ごとに開け方締め方のマニュアルがあったレベルです。

勝手に管理会社にパスワード変えられていた時は

本気でこんなんなりました。

手からビーム出せたら管理会社に向けて破ぁぁぁっしたいと思うぐらい。

だって、お客さん待ってるのに、精算の機械開かないときたら焦りますよ……

そんなわけで、これが2番目に嫌でした。頻度も割と多いんですよ……田舎なのに

ライフライン関係のちょっとぼかすアレ(辞めたい度50/100)

生活に必須なアレを、引っ越しだったりお金払ってなくて止められていたりと色々な事情の方のおうちまで行って、機械をチョコチョコっとしてライフラインをパってする仕事。

これはマジで警備員の仕事なのか?と、思った仕事NO1

警備員の服着たやつが来て

警備員
警備員

すいませーん、ライフラインの開通したいんですけどー敷地内入らせてもらっていいですかー?

お客さんめっちゃ不審がる

そら、水道でも電気でもガスでも、それぞれの会社から作業員さんくるのにいきなり警備員みたいな恰好したやつが来たらまず不審に思いますわな。

現に警察呼ばれたこともあります。

挙句の果てにライフラインのうちの一つのアレの委託で来ましたって説明できないんですよね、何故か。

そういう取り決めになっていたらしいんですけど、詳しい事情は末端の警備員まで回ってきませんでした。

しかも本気の一般ご家庭で、警備装置入れるようなお金持ちでも、会計とか弁護士とかの事務所でない一般家屋。

委託元から送られてきた情報を基に、ゼンリン地図で家を探すことから始まります。

しかも依頼が来てから一定時間内に達成できなければキャンセル扱いになるので、次から次へとくる依頼を時間ごとに仕分け、判断して未知の土地を廻らなければならないサバイバル。

もれなく近隣住人から通報されるおまけ付き。

警備員とは何だったかと、本気で考えた業務内容でした。

とあるお金を預けたり出したりする機械のトラブルがあった場合、その機会を設置している会社から依頼を受けトラブル対応(辞めたい度70/100)日勤限定

駐車場の上位版ですね。

カード入れたらお金入れたり出したりできる魔法の機械のトラブルをどうにかするお仕事。

お客さん怒ってることはほとんどないのですが、とりあえず報告関係が徹底していて細かく、面倒くさい。

大金がかかっているので当然ですが、機械自体の仕組みもややこしく、オペレーターの指示もザックリ。

最悪だったのは、お金をおろそうとしたお客さんが、事情で1時間ほど離れられるとの事で、30万ポケットにしまい、その機械の前で立ち、お客さん待ち。

しかも、その間はその機械が使えないので、来るお客さん全員に今使えない旨の説明。

お客さん
お客さん

いつ使えるようになりますか?

知らんがな

と、言うこともできないので、適当に誤魔化す以外に方法はありませんでした。

お客さんがお金おろしたけど出てこなく、1時間ほどどっか行ったから帰ってくるの待ってます。

言えるわけがない

大金&複雑な機械&細かな報告とその後の報告書作成が本当に嫌でした。

山奥の集落に住んでいるお年寄りの家に設置された緊急通報装置の電池交換(辞めたい度0/100)日勤限定

電池ぐらい自分で変えてくださいよと思いましたが、高齢者の方が顧客でしたのでわからないことが多い、となると現地に行って機械の電池を交換するだけです。

これに関してはほぼ1日仕事でいくつものおうちを回るのですが、ドライブしながらおじいちゃん、おばあちゃんと話するだけでしたので非常に楽でした。

ガードレールもない細い崖路を走らされたときは頭の中でユーロビートが流れてきましたが、それ以外は特に嫌なこともない、最高の時間でした。

年末年始、港に置いてるトラックのパーツやガソリンが盗難に遭っていないかの見回り業務(辞めたい度100/100)

寒風吹きすさぶ港で、トラックの見回りをしながら聞く除夜の鐘は別格でした(白目)

しかも夜間定期的に巡回しなければならなかったので仮眠時間もとれず、年明けに俺はいったい何をしてるんだろうと、本気で涙目になりました。

業務内容としては特筆することもなく、難しいこともないのですが、年末年始というシチュエーションと寒さと除夜の鐘が適度にいい雰囲気を作ってくれました。

心が弱っている時ならばマジで泣いていたかもしれません。

まとめ

さて、今回は特に記憶に残っている仕事内容を書いてみましたが、どうでしょうか?

当時はこれが普通と思っていたのですが、いったん離れてみたらまぁまぁおかしい気がしないでもないですが、この業界では普通だったのでしょうか?

とりあえず僕には向いているとは言えない仕事でした。

夜のスーパーの巡回とかは楽しかったのですが、最初の1か月だけでしたね。猫が入り込んで毎晩センサーにかかった時は動物愛護の精神はマッハで消し飛びました。

リアルに「駆逐してやる……」な気持ちで仕事に挑んだのは後にも先にもこの時だけでしょう。

あとはそうですね、夜間に火事が発生して、その施設の管理者の方が消防は呼ばないでほしいと言われて、その施設の職員さんと消火活動したこともありました。

気分はめ組の大吾とか消防士気分でしたが、入社1か月でこの洗礼を受けたので割と早い段階で頭のネジは飛びかけていたのかもしれません。

後は、出動先でリアルにドアぶち抜かれていたりとかいろいろなことがありましたが、この辺は警備員の仕事の範疇なので良しとします。

結局今回も24時間勤務の事や車で車に突っ込んだお話はできませんでしたが、次回こそ書けたらいいなと思っています。

なんせ、1つ1つの密度が濃いのでどうしてもそこに辿り着くまでに色々な辛い思い出が出てくるんですよね……

そんなわけで今回は特に記憶に残っていた仕事内容を書いてみました。

次回で警備員の仕事シリーズは全部書けると思いますが、何かまた思い出したら完結が遠くなります。

本当に、そのレベルで色々あったのです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事を読んで何が得られるかと言えば、何て答えられませんが楽しく読んでいただけたら嬉しいです。

それではまた次回。

おまけ

辞める決意をしたのが、もともとセルフのガソリンスタンドに配属希望だったので、人事の人に「定員の空きは出ましたか?」と、聞いたら「面白い冗談言うなぁ(笑)」と、返されたことです。




メンタルと体がガチで崩壊しそうになった警備員という仕事に就くまでと待遇(警備員前編)

警備員という仕事について

日頃は育児関係の記事で固く真面目に書いているので、雑記ブログでぐらいは肩の力を抜いて書かせてもらおうと思います。

まず警備員と言っても、皆さんがピンとくるのは駐車場の誘導や、道路工事の旗振りなどが一般的と思います。

実は警備員と言っても、大きく分けて

  • 第一号警備業務
  • 第二号警備業務
  • 第三号警備業務
  • 第四号警備業務

と、4つに分かれています。

ちなみに僕は、第一号警備業務の機械警備業務に従事していました。

機械業務が何かと言われれば、簡単に言うと例えばスーパーや工場などに警備機器を設置し、施設が営業を終了し施錠した後に施設に設置した機械、センサーが異常を感知すると駆けつける業務です。

なので、主に夜間の出動がメインとなり勤務時間もそれに合わせたシフト制となりますが、そう言ったことも含めて書かせていただこうと思います。

注意

警備会社といえば、大手企業ですとセコムさんやALSOKさんといった超有名な警備会社さんがありますが、そう言った大手とは別の地域密着型の小さな警備会社に勤務していました。

実際にセコムさんやALSOKさんに勤めたことはありませんが、同業の方にお話を聞く限り、待遇はキチンとしているというお話を聞いていますので、そちらの会社は関係ありません。

あくまで僕が勤めていた会社での実体験を身バレしたり怒られない程度に書いていこうと思います。

もう5年以上前の話なので記憶を辿って書いていきます、ぜひお楽しみください。

中編はこちら

後編はこちら

入社のきっかけ

そもそも、警備会社に入る前は、小さな町工場で働いていました。

ザックリと説明すると240℃ぐらいのホットな機械に金型とその中にゴムの素材を詰めて成型する会社です。

夏場はまさに地獄でした。

給料も手取りで14万ほど、正社員でしたがボーナスは年に2回寸志ほどではありましたが支給されました。

嫌になったき始まりは

社長
社長

今年は業績がきついのでボーナスは無理です、本当に申し訳ない……

という言葉でした。

いえ、決してボーナスが出ないから嫌になったわけではありません、問題はその後です。

1か月後に大型バイクの免許取って大型のまぁまぁな値段のバイクを買って会社に乗ってきやがった!

そりゃ、怒りの大文字赤線アンダーラインも引きます。

社長
社長

俺、日頃頑張ってるから自分へのご褒美や、どうよ?めっちゃええやろ?

はい、ここでワンアウトです。

確かに業績が少し悪いのは分っていたので、ボーナスの支給がないのは従業員一同、理解はしていましたし、飲み込みました。

その1か月後にこれですわ……

いや、せめてもうちょい後にずらすとかさ……

しばらくは会社に乗ってこずに隠しておくとかさ……ありますやん?

休憩時間の度に自慢され、昼休憩には毎日のように嬉しそうにバイクを磨く姿。

怒り

従業員一同こんな感じでした。

それでも我慢しました。

正社員ですし、次の仕事探すのも面倒くさかったので。

で、ある時から忙しくなってきました。

もともと、週休2日制で、第2・第4土曜日は休みでしたが、注文が相次ぎ納期の問題もあったので本来は休みの土曜日も出勤になりました。

出勤したら朝礼があります。

その日の注意事項やその他諸々の各班の計画を連絡します。

朝礼で社長、めっちゃ野球のユニホーム

はい、ここで2アウト。

子供の少年野球の試合だそうで、朝礼が終わったらそのまま試合に向かっていきました。

3連怒り

残された従業員一同、仕事の話と社長の愚痴の割合1:9

それから1年後ぐらいでした

社長
社長

今年は業績がきついのでボーナスは無理です、本当に申し訳ない……

またこれです……

もはや従業員一同、誰も信じていません。

何なら次は何を買うつもりだ?あん?

そんな気持ちで皆が一致団結していました。

1か月後に新車価格600万の車に乗って颯爽出勤してきました

値段はうろ覚えですが、少なくとも600万は間違いなく超えた額を聞いた気がします、

メーカーや車種名は伏せますが、とてもヴェルな感じでかっこいいファイアでした。

この瞬間に転職を決意。弟がセルフのガソリンスタンドに勤めていて、ぼーっとしてるだけという話を聞いたので、すぐさま紹介してもらいました。

必要資格は危険物の乙4類

残念ながら地元での試験はかなり先だったので、大阪府まで行って取得してきました。

ここで、僕の肉体とメンタルをブレイク寸前まで追い込んでくれた会社との出会いです。

形としては、警備会社に登録している人材をセルフのガソリンスタンドに派遣する形ということらしく、まずは警備会社に面接へ。

弟のコネもありスムーズに話は進みましたが、現在定員の空きがないので、空きが出たら声をかけるのでそれまで機動(機械警備業務の部署)で仕事してもらっても大丈夫かとの事でした。

前述のゴム工場にはとっくに愛想が尽きていましたし、1日でも早く辞めたかったので即答でyesと答えました。

今にして思えば、yesでもnoでもどっちみち詰んでいた感が半端ないです。

こうしてめでたく地獄への門が開かれたわけです。

入社してわかった勤務時間と給料

さて、最初の方にも書いたように機械警備業務は主に契約先施設の業務が終わり、施設を施錠してからが本番です。

シフトは早番、遅番、24時間勤務と分かれています。

ここで、ん?と思った方は安心してください正常です。

おかしなものが一つ紛れ込んでいますが、その話はまた後程書こうと思います。

で、勤務時間が早番が8:30~18:00。休憩とか休憩などが込みと考えるならば普通ですね。

おっと、ここで問題が

早番と遅番の2交代なのに早番は9.5時間、1日は24時間、差し引き14.5時間は何だ?

夜勤です

驚きの半日オーバー

なぜこんなシフトが実現したかというと、仮眠時間6時間が含まれているので労働基準局には引っかからないと説明され、当時はそんなもんなんだと納得していましたが

警備員が現場において24時間365日稼働が必要なケースは多いです。もちろん警備員にはシフト上で休日は設けられますが、現場に出勤している時間は全て稼働時間とみなされるケースがあります。具体的には24時間勤務の警備員が8時間の仮眠時間があった場合、この仮眠時間も労働時間に含まれます。何かあったらすぐに稼働しないといけないことが前提での休憩なので、労働時間とみなされるわけです。また、現場の警備員には残業代が支給されないケースがあります。監視業務や断続的労働に該当するものです。業務内容としては、ほとんど肉体的・精神的な疲労がなく、監視や待機が大半という場合に該当します。

ただし、これらに該当するためには労働基準監督署に「監視又は断続的労働に従事する者」の届出が必要です。届出をしていなければ、残業した場合に法定の計算による残業代を支給しなければなりません。届出がされていたとしても残業した分の給料は、通常の時給換算で支払われます。

警備員のお仕事コラム、セキュリティーワーク様より引用

チラッとさっき調べてみたら聞いてた話と全然違いました。

控えめに言って、頭がおかしくなりそうです。

それはさておき、現実に仮眠が6時間とれるのなんて月に1度あれば御の字レベルで、大体は仮眠が取れても2時間とかそんなものでした。

もちろん、機械警備のメインは夜なので、基本は遅番です。

早番の勤務になるタイミングはまた後程書きます。

で、です。こんな長時間の勤務で夜勤ときたら、さぞお賃金も良かったとお思いでしょう。

実際友人などに話をしたら、給料結構もらってるんでしょ?と

なんなら使う時間ないだろうから貯金できてるんでしょう?と

先ほどのゴム工場で、手取り14万程と書いたのは覚えていますでしょうか?

ちなみにゴム工場の勤務時間は8:30~17:30でした。

それを頭に置いてもらって

なんと驚きの手取り16万!

勤務時間がザックリ1.5倍、給料が2万円アップ、ある意味破格です。

ここだけの話、弟のセルフのガソリンスタンドは18万とのこと。

でも、残業とかしたらもうちょっと増えるでしょ?と考えたあなた

甘い!

なんとnew勤務先には

タイムカードがありません

出勤時、退勤時に打刻するアレがないのです。

それを踏まえてこれを読んでみてください。

「待機時間」は所定の部屋で、警備の業務が発生するまで待っている時間帯で、「仮眠時間」は業務が発生するまで仮眠をとってよい時間帯です。

どちらの時間帯も、業務が発生した場合は仕事をする必要があるため、勤務時間とみなされます。

例えば、21時から翌朝9時までの勤務内容で、待機時間と仮眠時間が合わせて6時間あるとします。

その時間帯に警備の仕事がない場合でも、12時間分賃金が発生するのです。

それでは、12時間働いた場合、通常8時間を超えると発生する残業代は出るのでしょうか。

警備員の場合は、12時間働いたとしても基本的に残業代は出ません。

もし残業代が発生するときは、週の平均労働時間が40時間を超えた場合に適用されます。

ジョブコンプラスS様より引用

さて、読んでいただけましたでしょうか?

最後のほうにシレっと書かれていますが、残業代が発生するときは週の平均労働時間が40時間を超えた場合に適用されるらしいです。

ちなみに週5勤務で連続夜勤は基本でした、間に早番が入ることもありましたが、そのお話はもうしばらくお待ちください。

では、単純に週5勤務で全部遅番の労働時間をざっくりと計算した結果

一週間の労働時間はお見事72.5時間でした。

変形労働時間制とはなんなのでしょう。異世界の制度でしょうか?

もちろん残業代が支給されたことはありません。

ここで少し別の警備業務についていい話も

今のところ機械警備というより、勤務先がアレなだけな話ですが、実は嫌な話だけではありません。

機械警備の機動隊員の詰め所は、県内の契約先施設からの警備信号が入る建屋だったのですが、そこは県内に散らばる警備員に出動指示を出す管制センターも兼ねていました。

そこで最初の方に、警備員にも色々な種類がありますよとお話しましたが、施設警備の警備員さんは個人的にはお勧めだったりします。

基本的に50代や60代の年齢層が多かったイメージです、直接年齢を聞いたわけではないのではっきりとしたことは言えませんが、僕の知ってる施設の常駐警備のおっちゃんは、夕方に出勤し、施設の従業員さんの退勤記録を管理し、夜間に何回か施設内を巡回し、問題なければ寝てようがテレビ見てようが自由でした。

翌朝は施設の従業員さんの出勤記録を管理し、少しの書類を書いて終わり。

日当は8500円ぐらいだった気がします。1か月のうち20日働くだけで当時の僕の給料を超えます。

基本的に力仕事や難しい事務作業もないので、拘束時間が長いことを除けば楽な仕事です。

常駐する施設にもよるのでしょうが、他にも公営施設や病院の駐車場整理などの業務に従事する高齢者の方もいましたが、前述の施設警備に比べれば少しきつめなイメージです。

夏場の太陽や雨風、冬の寒風の影響をモロに受ける現場は体力的にきつい場合もあります。

配属先に関しては警備会社の担当部署、僕の勤め先では警備部でしたが、そこで相談をすれば、ある程度は希望に沿った現場に配属してもらえる可能性も無くはありません。

といったように、決して悪い面ばかりでもない警備員業務。

結局は配属場所や、会社によってピンキリなので、僕の記事を読んで機械警備=地獄とは思わないでください。

あくまで、僕の勤務先がこうだったというだけの話ですので、大手の警備会社はここまで酷くない、ちゃんとした労働環境と聞いています。

今回は警備会社に入社するまでと、ざっくりとした勤務時間とお賃金を紹介させていただきました。

次回の記事ではさらに仕事の内容や、仕事中に事故を起こしたアレコレ、今回の記事でもちょくちょく出てきた、早番と24時間勤務やその他細かいアレコレをぶちまけようと思います。

警備会社での勤務経験でよかったと思えることが唯一あるとすれば、今こうしてブログで記事を書けていることでしょうか。

正直どこかに吐き出して笑い話にでもしないとやってられません。

思い出しながらなので抜けなどもありますが、もうちょっとしたファンタジー世界感覚で読んでいただけると幸いです。

では、また次回の記事もよろしくお願いします。

おまけ

結局、セルフのガソリンスタンドに異動する話は最後までかかることはありませんでした